亜嵐end�� ページ5
【Aside】
…亜嵐くんだ。
どうしたんだろうって思いながら
トーク画面をタップする。
《ニート生活ひますぎるので
仕事終わりお迎えにあがります(^^)》
…ニート生活って(笑)
まあ、でも
荷造りもだいぶ終わってたし
荷物ほとんどないからすることもなくて暇なんだろーな、亜嵐くん。
《わかった。
定時であがれると思うからまた連絡するね。》
素早くパパって返して
バッグの中にスマホを戻した。
思えば、亜嵐くんの方が仕事忙しかったし
迎えにきてもらうなんて初めて。
暇だから、なんて言いつつ
お迎えにきてくれるのも亜嵐くんなりの気遣いなんだろうな。
やっぱり優しい。
少し嬉しく思うのと同時に
昨日の夜のことを思い出して
胸の奥でじわじわと湧く罪悪感。
…こんなに、亜嵐くんは
あたしのこと想ってくれてるのに。
「Aちゃん、ちょっといい？」
『あっ、はい。』
営業の人に手招きされて
はっとしてデスクから立ち上がる。
『なんでしょう』って近づくと、
これなんだけどって指をさされたのは、PC画面に表示された2つのお店のHP。
「送別会のお店なんだけど、どっちがいい？
Aちゃんの好きな方選んでよ。」
『えー。…じゃあ、こっち？』
「りょうかい。」
『いいんですか？
なんか、ちょっと高級そう…。』
「何言ってんの。うちみたいな小さな会社から寿退社なんて、滅多にないんだからさ。
みんなで盛大に送り出させてよ。」
「そうそう。
Aちゃんの花嫁姿、見たかったなぁ。」
「上海までの旅費出してくれるなら、みんなで喜んで結婚式出席するから！」
あたりを見回すと、
みんな口々にそう言って
笑ってくれてる。
小さな会社。
なんてことない、しがないOL。
そう思ってたけど、
『…ありがとうございます。』
小さな会社だからこそ、
みんながあったかく祝福してくれて
あたたかく送り出してくれる。
振り向くと、
サヨさんも笑ってこっち見てくれてて。
企業の大きさとか、お給料とか
勝手に周りと比べて、気にしてた。
でも
あたし、いい会社で働いてたんだな。
最後の最後に
そう思えた。
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まぁ(プロフ) - ぴなたまごさん、完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした。私はぴなたまごさんの玲於君が本当に大好きなので、また気持ちと時間に余裕が出来たら新しいお話で玲於君を書いていただけたら嬉しいです！今回もグッとくるお話、ありがとうございました！ (2018年6月15日 16時) (
レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(プロフ) - とてもいい作品でした(T^T*) (2018年6月12日 20時) (レス) id: 527ff0df55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2018年6月5日 20時
