今日は誰に愛される【第五人格】【短編集】 (ページ1)

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計画　【「囚人」】ページ1

私より後にやってきた「囚人」ことルカ・バルサーは変わり者でもあったし私の一目惚れでもあった

囚人服を着て大きな鎖で繋がっているかせが首にはめられており、ヤバい人が来たと思っていたが話してみれば意外とまともだったのが今でも記憶に残っている

だが、当時の「ヤバい人」という印象は合っていたのかもしれない

それは、朝昼晩の食事の時間に顔を出していないからである

本人は研究に没頭しているだけであるかもしれないが、周りから見ると三食も食事を摂っていない研究好きの変人だ

流石に医師であるエミリーや他の人が心配しはじめ、もちろん私もそのうちの1人だった

そこで誰かが、ルカさんの部屋へ食事を持って行こうという話になり持って行く人はくじで決めるそうだった

流石に好きな人と一緒の部屋で二人っきりは私の心臓が持たない

十数分の一の確率だから私ではないだろうと思った矢先に、私が持っていた紙の先は赤く塗られていた

ｴﾏ「Aちゃんなの～！じゃあこれ持って行ってなの！」

ｴﾐﾘｰ「よろしく頼んだわ」

どうやら拒否権はなく、エマちゃんからお盆を渡された

まぁ、確かに平等にくじで決めたからここで行きたくないと言っても無駄だろう

渋々、お盆を受け取りルカさんの部屋がある方へ体を動かした

部屋の前まで来ると何故か緊張して中々ノックができない

とりあえず一回深呼吸をしてから静かな廊下に２回ノック音が響いた

『あの～､､ルカさん、食事を持ってきました』

返事がない

数秒待ってみたけれどもやはりなにも返ってこない

まさか倒れているんじゃ？！と思い心配になってきたのでドアノブに手をかけた

ガチャリとドアノブが回り、流石に鍵をかけないとか無用心すぎじゃ？と思いドアを開けてみた

『失礼しまーす､､』

部屋はうす暗く、部屋の奥のほうでは光がチカチカ光っていた

その光っている光へ近づいてみれば、この部屋の主が楽しそうに機会を弄っていた

そんな姿もかっこいいと思ってしまった