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「それがね、潜入捜査で使用するいい感じのスーツ！って、頼まれちゃって。良く分からないから東都デパートにでも行こうとしてたの。」
「あぁ、あの案件か..」
心当たりがあるのだろう。降谷は「ふぅん。」と、
親指を輪郭の整った自身の顎に軽く添えながら、何か思案しているようだ。難航している佐々木が抱えている案件は、勿論降谷も把握済み。それ故に思う事でもあったのか...
「よし、僕も行こう！」
「えっ！降谷君がっ！？でもっ、」
「別に構わないだろ？スーツなら僕の方が詳しいぞ。なんだ、何か都合でも悪いのか？」
「そ、そうじゃなくてっ！」
「誰か他の奴とでも行くのか？..まさか、赤井じゃないだろうな！？」
急に沸点が上昇し出す降谷に、Aは焦った。
「違っ！違うの、」
「なら決まりだ。よし、行くぞ。」
後ずさるAだったが、最早選択肢など彼女に残されてはいない。降谷に従うしか無いのだ。車で行くぞと言うので、Aはいつもの地下駐車場へと方向転換しようとすると、彼の逞しい腕がソレを阻止した。
「こっち。今日は外に駐車してるんだ。」
戸惑いながらも降谷の後ろ姿を追いかける様に
後に続く。
「きゃっ！」
外に出た瞬間、春の名残り風をお見舞いされる。
それは瞬間的でそれでいて悪戯的だった。いつも難しい面持ちの降谷も、自身の柔らかな髪が乱れてくすぐったいのだろうか？唇は緩やかに弧を描く。そんな悪さをした生ぬるい軟風は、まだそこら中でくすぶっている。
「A、ほら。」
降谷はごく自然な流れで、Aの揺れる髪に紛れ込んだ薄桃色の花弁をそっとつまんで、彼女の目の前に差し出すと少しだけはにかんで見せた。
「降谷君？」
惜春の侯により生み出された軟風は、せわしく辺りの植え込みの木々の葉を揺らし続ける事に余念が無い。ザワザワと葉と葉が重なる音が、Aの心に響き渡り胸の奥がなんだか煩い。
2人で肩を並べ歩きながら眺めた光景。それは、もう最後であろう桜の僅かな花弁が儚く散りゆく様であり形容し難い...叙情的な美しさがあった。
「ごめん、車停めている所少し遠いんだ。」
「地下駐車場じゃないなんて珍しいね？」
「まぁな。でも、たまにはこういうのも悪くないな。」
降谷の愛車までの道すがら、たわいも無い話に花が咲く。こんな穏やかな時を彼と共有するなんて久しぶりだ。Aはそんな降谷零に対する思慕の情がただただ高じて行くのを止められない。だから我慢が出来なかった。
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翡翠 - 頑張ってね( ・`ω・´) (2020年6月25日 16時) (
レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - 新一が、コナンの時同様に、安室さんと接触していると言う事は、怪しい、イコール、組織の残党？か、何か事件？みたいに、盗聴器発信器を付ける癖がある。多分懲りずに夢主に絡んでききまくり、尋問誘導しまくるね (2020年5月14日 7時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - ポポロンさん» 再度すみません。え、ほんとですか！こちらこそ、もったいないお言葉ありがとうございます！引き続きお話を楽しみさせていただきますね！ (2020年1月25日 16時) (レス) id: 5aa04aa1e9 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - dearさん» はじめまして！じ、実はわたくし『彼氏と本命が再会したようです』のファンなのです！ま、まさかdearさんからコメント頂けるとは嬉しい限りです(^ ^)更新頑張ります！ (2020年1月17日 18時) (レス) id: 1b0c412716 (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - 初コメ失礼します、続編おめでとうございますー！これからの展開もすごい楽しみです。応援してます！ (2020年1月12日 14時) (レス) id: 734805a92b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2020年1月11日 3時
