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『キスしたくなる唇』
No.3のチェリーピンクのグロスを使用する事で
素敵な男性と結ばれる。そして、このグロスで
潤った唇で彼とキスをすれば永遠の愛を手に入れられると。そんな物は、化粧品会社が打ち立てた都合の良い幻想なのかも知れない。真偽は定かでは無いが、Aはこのジンクスを年甲斐も無く絶対的に信じていたのだ。使う機会が中々無く、大事に大事にポーチにひっそりと息を潜めていたそれは、今日はAを魅力的な女性へと誘っている。
「まぁ..誰かに見てもらう訳じゃないけど。」
あの人に...
降谷君に..見て欲しい。
少しだけ背伸びして、可愛いくなった自分を――
久しぶりにメークだけは、丁寧にそしていつもより
ちょっぴり華美に施す。地味なスーツ姿である事が残念でならない。折角自宅と職場以外に外出するのだ。Aだって女性だ。たまにはお洒落くらいはしたい。
心の何処かで焦りが生じ、それが具現化しただけ。
理由は把握している。若くて美しい..そして、しっかりと自己主張出来る今野愛依と言う存在。頭の片隅にその懸念の要因を必死に追いやった。
化粧室を背にし、次に向かうはこの長い通路のはるか先に見えるエレベーター。早朝は下階層が利用する者で列が出来る程大変混み合うが、今の時間は殆どそれは無い。思いの外、軽やかな足取りでエレベーターへ乗り込み素早く階層のボタンを押すと、今か今かと1階の扉が開くのを待ちわびた。
「おいっ、Aっ！」
天井が高い吹き抜けになっている開放的なロビーを
横切る時の事だった。突然投げかけられた声にその足を止められる。
「あっ、降谷さ..ん。」
「奇遇だな。もう上がりだろ？」
男の柔らかく飴色がかった薄い色素の髪は、人混みに紛れても一際異彩を放っている。特に警察庁と言う融通の効かぬお堅い機関なら尚更だ。待合のソファーから腰を上げ、Aの行く手を阻む。
勿論声の主は、Aの想い人、降谷零。しかし、彼の凛々しい眉がやや歪みを見せる。またその呼び方したな？と暗に言われているような反応だ。
奇遇？とんでも無い。まるで狙い澄ましたかの様な
彼の行動にAの脳内は疑問符の嵐で混乱する。
「降谷君？」
「で、どうなんだ？」
早く答えろと、言わんばかりの語気にAは臆しながらも続けた。
「うん、仕事自体はもう終わったんだけど..佐々木さんに頼まれた物を買いに行ってから直帰しようかなって。」
「へぇ、それで何を買うんだ？」
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翡翠 - 頑張ってね( ・`ω・´) (2020年6月25日 16時) (
レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - 新一が、コナンの時同様に、安室さんと接触していると言う事は、怪しい、イコール、組織の残党？か、何か事件？みたいに、盗聴器発信器を付ける癖がある。多分懲りずに夢主に絡んでききまくり、尋問誘導しまくるね (2020年5月14日 7時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - ポポロンさん» 再度すみません。え、ほんとですか！こちらこそ、もったいないお言葉ありがとうございます！引き続きお話を楽しみさせていただきますね！ (2020年1月25日 16時) (レス) id: 5aa04aa1e9 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - dearさん» はじめまして！じ、実はわたくし『彼氏と本命が再会したようです』のファンなのです！ま、まさかdearさんからコメント頂けるとは嬉しい限りです(^ ^)更新頑張ります！ (2020年1月17日 18時) (レス) id: 1b0c412716 (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - 初コメ失礼します、続編おめでとうございますー！これからの展開もすごい楽しみです。応援してます！ (2020年1月12日 14時) (レス) id: 734805a92b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2020年1月11日 3時
