＊ ページ19
「それにしても可愛いですね。」
「はっ！？」
「さっきから、ぼーっとしちゃって...そんなに良かったですか？僕とのキス？」
「...っ！」
「今日の君のここは、随分と魅力的です。」
節くれだった褐色の指が、Aの下唇をゆっくりとそして何度も何度も這うように触れてくる。まるで、何か言いたげだ。
「一体...誰に見せるつもりだったんです？」
冷静な声色と正反対の彼の指先。執拗にAの唇に触れて来る指を止めたくて、Aは彼のその行為を制止しようとするもあっさりかわされる。
「おや、僕が気づいてないとでも？」
涼しげな瞳を揺らす事無く、平気で口説き文句を並べて来るこの男。何故かAを見つめる事をやめて、一瞬視線を彼女から外す。何に視線を送ったのか？
降谷は先程歩いて来た通りの方を一瞥すると、人目も憚らずまたAの柔らかな唇にそっと自身のそれをしっとりと重ねた。まるで誰かに見せつける様な意味有りげなキス。
「んっ、甘いね。君の唇は、中毒になりそうです。」
「き、急にっ...やめて下さい」
名残り惜しそうにゆっくりと離れる彼の瞳を見上げながら、Aが思った事..
やっぱりあのジンクスは本物――
お気に入りのアディクトリップの効果は絶大。
悲しいかな...
まさかこんな形で効果を遺憾無く発揮するなんて。
それにこのワンピース、今思えば安室透とのデートにおあつらえ向きじゃない？
Aはどうしたらいいか分からず、隠しきれない程染め上がった頬を彼に撫でられながら、目を伏せる様に俯いた。
「おやおや、どうしたんです？」
降谷の図った笑みはまだまだ続く。
自身の腕の中で恥じらうAを閉じ込めながら、心の中で1人ほくそ笑む。その視線は、Aではなく先程の通り道にもう一度投げられていた。
「ぎゃーーっ！！安室さんと目が合ったっ！！」
近くの植え込みに咄嗟に隠れる三人。
「そ、園子ぉ、やっぱりやめようよ。2人に悪いし。」
「蘭っ、見たっ！？さっきのラブラブなキス！」
「み、見たけどぉ..」
「だーから言っただろ？やめとけって、もうこれ以上は無理だ。」
新一は2人のお粗末な企みに、再び忠告をした。安室透とその恋人がむつみあう様をこっそり覗き見をし、そして返り討ちにあったのだと2人は新一から諭される。そして新一は、にこりとほくそ笑む安室ともう一度目が合うと、 “ 参りました ” 両手を上げ降参の意を投げ深くため息を吐いた。「全く、あの人は..」
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翡翠 - 頑張ってね( ・`ω・´) (2020年6月25日 16時) (
レス) id: 724d0f98c3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - 新一が、コナンの時同様に、安室さんと接触していると言う事は、怪しい、イコール、組織の残党？か、何か事件？みたいに、盗聴器発信器を付ける癖がある。多分懲りずに夢主に絡んでききまくり、尋問誘導しまくるね (2020年5月14日 7時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - ポポロンさん» 再度すみません。え、ほんとですか！こちらこそ、もったいないお言葉ありがとうございます！引き続きお話を楽しみさせていただきますね！ (2020年1月25日 16時) (レス) id: 5aa04aa1e9 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - dearさん» はじめまして！じ、実はわたくし『彼氏と本命が再会したようです』のファンなのです！ま、まさかdearさんからコメント頂けるとは嬉しい限りです(^ ^)更新頑張ります！ (2020年1月17日 18時) (レス) id: 1b0c412716 (このIDを非表示/違反報告)
dear(プロフ) - 初コメ失礼します、続編おめでとうございますー！これからの展開もすごい楽しみです。応援してます！ (2020年1月12日 14時) (レス) id: 734805a92b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2020年1月11日 3時
