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「んっ、こんなものかな。」
今日はカモミールティー。
そう、
毎朝始業前にハーブティーを楽しむ事。
そして、丁度2杯分用意する。
何故って..
「おはよう、Aっ。」
「あっ、おはようございます！」
来たっ！
降谷君っ！
唯一以前のような2人になれる..
ほんの僅かな時間。
今日も綺麗にセットされたサラサラの
ブロンドヘアー。そして、彼の精悍さを
隠しきれない見事なまでのスーツの着こなし..
もっと貴方を見ていたいけれど..
すぐにティーポットに視線を切り替えた。
降谷君はかまわず話しかけてくれる。
「Aはいつも早いな。」
「そ、そんな事..別に..」
「帰りも遅いんだ、あまり無理はするなよ？」
見なくても声で分かる。
きっと今は優しい表情。
「あの、降谷 “ さん ” も飲みますか？」
分かりきった事を、またわざとらしく聞く私。
彼の答えは、いつもイエスだ。
だから必ず2人分準備するの。
「Aっ、」
今迄のせっかくの雰囲気が一変した瞬間だった。
振り返るとすぐ横には、既に貴方が立っていて、
「言った筈だぞ！？この時くらい...その呼び方やめろよ！」
その少しイラついた声。
それが、また私を期待させる。
ほんの少しだけれど。
期待とかそういうのは全て、無駄だと分かっているのに。
「ごめん...なさい。」
「だから、やめろよ..敬語。」
「は、はいっ。」
仕事の癖は中々抜けないもの。
けれど彼からは盛大に息を吐く音が。
「はぁ..もういい。」
いつも私からティーカップを受け取る筈の
彼の右手は途中で止まってしまう。
せっかく綺麗にセットした髪をその手で
ガシガシと乱しているではないか。
「降谷...君？」
どうやら私は、彼のご機嫌を損ねてしまったみたい。気まずくて自分のカップを手に取り
一口すすった。こんな時でも、優しく鼻腔に
広がる豊かな香り。カップを目の前のテーブルに
置こうとすると、
「Aの..バーカ..」
「えっ？」
「カモミール、」
伸びる彼の指先――
「Aの髪と同じ香りだ。」
私の髪は彼の長い指先により、はらりと音を
立てる様な勢いで揺れる。
そして、気づいた時にはピンクのカップを片手に、
彼は私にくるりと背を向けていた。
「あっ、そ、それ私のっ..」
彼の広い背に疑問を投げかけようとすると..
「これでいい。」
端的に返され、彼の姿はもう無かった。
私のピンクのカップを持って、彼は自分のデスクへ
向かった筈。
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
