＊ ページ29
「...だってよ、A。だから、
お前が必要以上に落ち込まなくて
大丈夫だとよ。」
「な、何言ってるんですか！何で私が降谷さんを..さ、佐々木さん、へ、変な事言わないで下さいよね！」
気乗りしない、
渋々...
誰かの顔を立てて――
風見から得た先程の情報を、何度も何度も反芻する。そうする事でAの陰鬱な気分が、
ほんの少しずつだが霧散し始める。
降谷零はお見合いに、前向きでないと必死に
言い聞かせた。
「へいへい。ほら、元気出たなら早く食え。」
いつの間にか、木製のテーブルの上には
この店自慢のスペシャルセットが3名分
所狭しと並び、すっかり華やいでいた。
小鉢一つとっても、色鮮やかな器の芸術性の高さ。
メインの和牛のステーキは、その香ばしい匂い
だけでヨダレ物だ。見た目、味、香り、どれも素晴らしい。流石高いだけの事はある。
「A、美味いか？」
「...お、おいし..です！」
小さな口で懸命に咀嚼し、笑って見せた。
「よし、その調子で食え。残すなよ。」
「そういえば佐々木さんの案件、かなり厄介のようですね。」
早々と平らげてしまった風見は、急須を手に取り
ゆっくりと湯のみに全員分のお茶を入れ始めた。
「んっ、あぁ...お前も報告書見たから分かってると思うけど、情報握ってる奴がちょっとめんどーなんだよなぁ。」
「捜査員を増やしますか？うちの者で良ければ多少は...」
「それは既に上から打診を受けてる。有難いんだけどな、総合的判断で俺は増員を断った。ただ増やせばいいと言う問題じゃないんだよなぁ。」
「...と、言いますと？」
「ニーズだよニーズ。それを満たして無いと意味が無い。誰でも良いって訳じゃねぇ。そういえば、A、降谷さんから何か聞いてるか？」
「はひっ、な、何も...」
Aは、突然自分に話を振られるものだから
思わず肉を喉に詰まらせそうになった。
「そうか....それなら良かった。それでいい。
上から何言われても、お前は首突っ込むなよ。分かったか？」
らしく無い真面目な佐々木に、つい訝しげな表情が全面に出てしまう。
「えっ、どういう意味ですか？話が見えないんですけど。」
「...ったく..Aは、とろいから関わるなって言ってんの。」
「ひ、酷いっ。それくらい、ちゃんとこなせますから！」
「それにお前、久しく潜入捜査の類やってないよな？そう、降谷さんが上に上がってずっと。
全く...あの人は、公私混同が甚だしい。」
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
