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「すみませんっ、佐々木さん！」
飛び込んで来たのは、佐々木を待ち構えていた
降谷の声。エレベーター付近のロビーで
待機していたのだ。
「あっ、いえ..待たせて申し訳ない！」
佐々木は待たせた事を詫びるが、まだ約束の時間15分前だ。降谷の几帳面さが言わずとも分かる。
戒心を常に怠らない降谷は、扉が開いてすぐ
佐々木にしては多過ぎる気配に、実は嫌な予感を抱いていた。妙な邪推をされるのではと..
「風見...A？」
予定外の人物達に、一瞬だけ目を丸くさせるが
すぐに本題に取り掛かる。スーツの内ポケットから、封筒の様な物を手早く取り出すと、
「お手数お掛けしてすみません、こんな多忙な時に。僕が間違えたせいで。これ...」
降谷が誤って、持ち帰ってしまった佐々木の書類。
差し出された封筒に手を伸ばすが、静止したままの佐々木。
「佐々木さん？」
「...あっ、いや大丈夫ですよ！」
Aは、2人のやりとりをいや...
降谷零だけを遠い目で眺めていた。
そこには、見慣れた筈なのに見慣れない彼の姿があった。
いつもと異なる、特別な降谷君――
休日なのに、何故かスーツ姿の彼。
初めて目にする、深い紺色のスーツ。
さり気なく見え隠れしているカフスボタンは、
いつものシンプルなデザインでは無い。少し凝ったデザインで青い石の様な物が埋め込まれている。
何..これ..
初めて目にするのは、スーツやカフスボタン
だけじゃない。
いつものしなやかでサラサラの髪は、普段利用する事の無いワックスで軽くヘアーセットされていた。
前髪は綺麗に分け横に流し、サイドの髪は耳にかけられている。
嫌でも感じた。色濃く漂うフォーマル感を。
ピカピカの革靴のつま先から頭のてっぺん迄、
百点満点だ。
全部..悔しい程似合ってる。
ねぇ、誰の為のお洒落なの？
もしかして――
Aはぼんやりとしたまま、つい彼の瞳を見つめてしまった。書類を渡し終わった降谷と、絡み合う2人の視線。それも束の間、一方的に彼が目をそらす。露骨な彼の態度に胸がチクリと痛む。
何か気にさわる事でもしたのだろうか？
この間から妙な距離感の為、気まずさを拭えない。
「でっ？降谷さん、今からデートっスか？」
ニヤニヤしながら、空気を読まない佐々木の発言は
その場を凍らせそうだった。風見は終始オロオロしているだけ。
「えっ、参ったなぁ...ちょっと約束があるだけですよ。じゃあ、僕はこれで失礼します。」
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
