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日もすっかり暮れ、一般的な勤め人達が家路に帰り着く頃。Aの自宅には、珍しい来客が訪れていた。
「ほら、A。」
差し出されたのは、薄いベージュ色の小洒落た
菓子箱。赤井が蓋を開けてやると、昼間食べ損ねた可愛いらしい焼き菓子が再び顔を覗かせた。
「えっ、うそ。いいの？？」
「勿論、これは君の為に頼んだ物さ。」
「わぁい！赤井さん、有難う！」
昼間Aが食べ損ねた菓子を、赤井は
わざわざAの自宅に持参して来たのだ。
ほんの少しのお詫びも込めて。
1人暮らし用の小さな木製のローテーブルには、
Aの手料理とワイングラスが綺麗に並べられ賑やかな食卓だ。少し深めの皿には、時短で調理したA特製のビーフストロガノフ。それは、芳しい香りで、先程からずっと赤井の胃袋を刺激している。Aは、料理上手だ。
「ほら、赤井さんも飲もうよ。」
そう言って、色白の細い指がワイングラスのステム
部分(持ち手部分)に優雅に絡められていた。華美では無いシンプルなカッティングデザインのそれは、すっと赤井の前に差し出される。
「いや..今日はやめておこう。」
「えー！つまんないなぁ。ビーフストロガノフとこのワイン凄く合うのに。残念..」
赤井の期待外れの返答は、Aの豊かな頬をほんの少し膨らませた。
「ほぉ、ならせっかくなので頂くとするよ。
その代わり...」
差し出されたワイングラスに、今度は赤井自身の指を絡ませる。ブルゴーニュ型のゆったりとした形状のソレ。中で、真紅の液体が緩やかに波うつ様が美しい。
「何かされても文句は受け付けんぞ。」
「えっ、何かするの？」
「全く..君は..」
やや面食らいながらも、ワイングラスをゆっくりと傾け、リム(縁)に柔らかくキスして見せた。
「なら、とことん付き合おうじゃないか。」
「やったぁ！ほらほら、赤井さん早く食べて？」
誰かに自分の手料理を、食べて貰える喜びに
満ち溢れるA。けれど、1時間も経てば
状況はガラリと変わる。
..
「うぇん..訳、分かんないん..です..」
「おい、A飲み過ぎだ。」
「..やぁ、酔わなきゃ..やってられませんよぉ。」
沢山浴び続けたアルコールがAの頬を
程良く赤くさせ、涙袋付近にはその名の通り
キラリと煌めく物がゆらゆらと今にも決壊しそう
だった。
「Aは、泣き上戸だな。」
通常なら迷惑千万この上ない。愚痴はさらりと聞き流す程度だが、Aだと話が違う。
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
