時を戻して中学編 TH視点 ページ4
「Aどこ受けんの高校」
「……」
「高校、どこ、受け、ます、かあ？」
「いや聞こえてる大丈夫」
じゃあ最初から答えろよと思うと同時に、薄っぺらい紙を顔に押し付けられる。
見ればそれは学校のパンフレットで、よく見る制服だった。
まあ確か家から近いし、成績から考えても妥当ってやつ？
「ふーん」
「何よ」
「俺どうしよっかなーって思って」
パンフレットを返してじっとAを見てみるとこっち見てすげー眉間にしわ寄せてやんの。
今ここにはいないジミンを入れて３人組と呼ばれてる俺ら。
なんとなーく、高校行ってもこんな感じだろうなって思ってた。
“俺がいない間にAに志望校聞いておいて”
なんてジミンが言ったから聞いてみたけど、何でいない間なんだ？？
…ってAが見せた高校をスマホで見ながら考えてたら、３人組の残り１人からのメッセージ受けた。
ジミン話終わった?
いちおおわった
ジミンじゃあちょっと出てきて
どこ
ジミン廊下出れば分かるよ。Aには秘密でね
わかった
「トイレ行ってくる」
「いちいち言わなくていいんだけど！？」
「いなくなったら心配するだろ」
「過去に一度もしたコトないよ」
「照れんなよ」
「ごめんちょっと何言ってるかわかんない」
Aの返答に変顔で返せば舌打ちをされるが聞かなかったことにしてやる。
廊下を出れば付きあたりでジミンが笑顔で手招きしていた。
JM「Aなんだって？？」
「ほら、ここ受けるって。パンフレット見た」
JM「パンフレットか用意がいいなあ」
「受けるならパンフレットぐらい持ってんじゃね？」
JM「そこ受けないよ」
「…へ？？」
ジミナのこういう時の笑顔は何かを企んでる時の顔だ。
他の奴らには区別がつかないみたいだけど、俺らは違う。すっげー分かる。
“お疲れテヒョンイ”と俺の肩を叩いてクラスに戻っていったジミンが何をしたかったか全然わかんない。
それから三日後、ジミンがこの高校行かない？とAが見せてきた高校じゃない所のパンフレットを見せてきた。
Aと別の所行くの？と聞けば、“同じ所だよ”と笑うジミン。
なんかよくわかんなかったけど、とりあえず第一志望にジミンの言う高校を書いて先生に出した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つむぎ - 続きお願いします (2018年1月23日 19時) (
レス) id: 811af0af41 (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - ぬにさん» ぬにさん初めまして！大ファンだなんて恐れ多い…！！基本的に甘い話が書けない恋愛力ゼロの残念な女ですが、作品に愛はこめておりますので、これからも読んで下さるとうれしいですっ！！本当にコメントありがとうございました！！ (2017年3月24日 17時) (レス) id: 64018d73a5 (このIDを非表示/違反報告)
ぬに(プロフ) - はじめまして、ぬにと申します。実はクレアさんの大ファンです。ワンダフルデイズのように軽快なお話も短編のようなしっとりとしたお話もどれも好きすぎます！ (2017年3月24日 14時) (レス) id: 50a4c2d324 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クレア | 作成日時：2017年3月9日 22時
