１１人の訪問者 ページ21
ある朝ダッドが訪ねてきた時、後ろにいたのはあの時の新人モデルさんたちだった。
どうしてモデルさんたちがあたしの病室へ来るのかとても謎だったけれど…(しかもパジャマのままだし)
写真で見た時のようには化粧していなかったその姿と、私服であろう感じから親近感を感じてどこか嬉しかったのは秘密だ。
それよりも…
なぜあの人たちは、あんなにも驚いた顔をしていたんだろう？
「…まさかダッドが何か余計なこと言ったんじゃ」
ありえなくはないから頭痛がする。
頭痛で思いだしたけど…どうすれば記憶が戻るんだろう。
階段を落ちた記憶までないなんてなあ。
医療機器に障るからと、携帯やパソコンだけでなくTVすら置いてもらえなくて。
世間がどうなっているか知りたくても、その術はない。
ダッドもドクターも焦らないようにと言っていたけど…このまま時間に身を任せているつもりはないんだもん。
『彼らが帰る前に改めて紹介するよ。新商品モデルの防弾少年団とQueentetだ。ここでよく流している曲を歌っているアイドルだよ』
「そうだったんですね、ごめんなさい存じ上げなくて…わたし、その…」
CR「…事故で記憶が無いとお聞きしました。気になさらないでください…」
RM「…お身体の具合は？」
「ずっと動かずにいたのでまだ動きが鈍いですけど…こうして起きられているし、何より命があることに感謝したいです」
JK「…今は…療養に専念してくださいね」
「……」
『…A？』
「あ、ごめんなさい…」
JK「どうかしましたか？」
「知ってる人に少し似ている気がして」
『誰のことを言ってる？』
「ダッドは思わなかった？ジョングギよ」
JK「…！？」
あたしが幼馴染の名前を口にすると、ダッドはとても驚いた顔をした。
ああ、そうかあたしは記憶が欠けてるから…
覚えていることとそうでないことの差はなんなんだろうか。
そしてジョングクのことで何か大切なことを忘れている気がするのは、なぜだろう？
『A、ジョングギを覚えているのか？』
「覚えてる。でもこんな姿見せたら心配させるから、言わないでね」
JK「……っ…！！」
「…え……あのどうかされたんですか？わたし何か失礼なこと…」
『……』
ジョングクに似たその男性は、気付けばぼろぼろと涙を流していた。
あたしは何か傷つけるようなことを言ってしまったのだろうか…
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クレア(プロフ) - さらさん» 何度も読み返したとか嬉しすぎるんですが…！！！！！そんな風に言っていただけて、作者冥利につきます！！！もうＳ４は書き終わって舞台はＳ５に移ろうとしていますので、順次アップしていけたらと思っています♪今後もよろしくお願いします(//∇//) (2017年6月4日 23時) (
レス) id: 3b6d261db9 (このIDを非表示/違反報告)
さら - クレアさん、嬉しいです！何度も読み返した作品なので更新されたかな？と毎日開いてます笑。楽しみに待ってますのでゆっくりで大丈夫ですよ！ (2017年6月1日 0時) (レス) id: fd19c08d81 (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - さらさん» わたし調子に乗りすぎて、１作(５０話)を２週間とかで更新していまして…ちょっと更新しすぎたなと反省しておりました…笑。その中でさらさんのお言葉に救われた気になりました！嬉しいお言葉ありがとうございました！ (2017年5月30日 21時) (レス) id: 64018d73a5 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 早く続きが見たいです。更新楽しみにしてます。無理されずに続き更新してください！ (2017年5月30日 0時) (レス) id: fd19c08d81 (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - 頻繁に更新しないと決めたのにすぐしたくなる病…落ち着け自分…(もう５０話書き終わってるとか言えない…) (2017年5月22日 21時) (レス) id: 64018d73a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クレア | 作成日時：2017年5月12日 21時
