LuV＠ナムジュン ページ2
あれはそう、クラムのことについてAに相談された時のこと。
クラムと同じリーダーという立ち位置にいる俺に、Aは心境を吐露した。
「オンニの負担はとても大きいと思うんです。どうすれば負担の無い妹で、メンバーでいられるか…きちんと助けが出来ない自分が情けないんです」
「Aは十分にやってくれてるって聞いてるぞ」
「オンニは…優しいですから」
「…何かあったのか？」
「……」
話そうとしないAの様子から“何か”あったのは明確で。
俺は、こういう時に何て声をかけていいのか分からないメンバー派だ。(つまりは慣れていない)
「…わたしは、オンニにとって負担な妹のようで」
「そんなことあるわけない。いつもお前を褒めてるし、心配してるし、愛してるよ」
気付けば静かに涙を流すAに動揺しながらも、俺はクラムから聞いている…そして俺自身が思うAを伝える。
クラムは、Aは頑張りすぎているんじゃないか、人の心配は出来ても自分の心配は全くしないと言っていた。
“負担”ではなく、常に“心配”をしているんだ。
Aが少し落ち着いてきたから、俺は自分なりの“リーダーへの手助け”を考え伝える。
とても熱心に、聞いてくれていた。
「…あの、ナムジュニオッパ。この相談をしたこと…誰にも言わないでいただけますか？」
「ああ、もちろん。２人だけの秘密な」
笑って指切りをすれば、ほほ笑むA。
笑顔と２人の秘密に、胸が躍ってしまった。(Aが悩んでるのに、何を思ってるんだ俺は)
「ナムジュニオッパのこと本当に頼りにしています」
他意はない言葉に、顔の熱が上がるのが分かる。
「ああ、いつでも話にこればいい。俺もとても頼りにしてる…Aは常に良き妹だからな」
「はい、ありがとうございます！」
言葉と同時につい頭を撫でる手が出て…俺の行動に少し頬を赤らめるA。(何でそんなに全部が可愛いんだか)
“妹”だと言い聞かせるように強調したのに、そんな顔しないでくれ。
「お腹すいてないか？一緒に食べに行こう」
「ぜひご一緒させて下さい！」
ああ、どんな言語や化学式よりも難しい。
兄以上の存在になれる公式を、俺は知らない。
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作者名：クレア | 作成日時：2017年4月30日 13時
