6.歩 ページ6
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花壇に植えられた花を見に、いつものベンチに行く
足取りは、重い
ベンチに座って膝の上に本を置いて目を瞑る
目を閉じればいつも頭の中にとものギターの音が流れる
……午前にくる、いつものヤツ。
そっと目を開ければ目の前にジョウロを持って仁王立ちしてる流星くん
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「今日のぽろぽろたいむはあんまり長くなさそうやなぁ」
『…………なんでそんなことわかるの』
「お医者さんの感」
『…………ヤブ医者』
「聞き捨てならんわー。笑」
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ふはっ、て笑いながらジョウロを置いて私の頬に手の甲をつける
するり、と手が上に動いて
男らしい、骨張った指が涙袋を擦る
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「…………なぁ、お散歩、しよか」
『え、何で?』
「んー、気晴らし?」
『……どこまで散歩?』
「行きたいとこまで」
『…………うん、やる事ないし、行く』
「よっし、じゃあ準備してくるわ」
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そう言ってジョウロの持ち手の部分を指にかけクルクルしながら去って行く
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「あ。」
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何かを思い出したように声を出してこちらを振り向いて何かを言う
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「服、外行き用の着てきてな?」
『……はぁ、?』
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じゃ、12時にロビーで
そういって今度こそ中に入って行った
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『外行きの服なんて、そんな無いし……』
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文句を言いながらも、少し楽しみにしてる自分がいて
本を抱えて、少し駆け足で中に戻る
足取りは、軽い
そういえば、本当にぽろぽろたいむ、短かった
あのお医者さんは私のことを操るのがうまいらしい
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青いみかん(プロフ) - ★さん» 指摘ありがとうございますm(__)m訂正しました (2017年12月10日 11時) (レス) id: 07f408f476 (このIDを非表示/違反報告)
★ - 11【こうなる事わかってくせに】→わかってるくせに では? (2017年12月6日 17時) (レス) id: 44661be576 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏. | 作成日時:2017年11月25日 21時