12.智 ページ12
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乾燥した緑のない都会、あの病院とは全く違う
あれから数日、今日はともと会う日
勿論一対一
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「…………A」
『っ…………と、も』
「……久しぶり、少し、痩せたな」
『ん、ともは、…………ともだね』
「なんやねんそれ。笑」
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なんだ、まだ笑える、君の前で笑えた
少し、昔に戻った気分だった、何も変わらない気がした
だけど決定的に変わったことはある
……君の薬指に銀色に光るものがあること、そして、私の気持ちは彼には向いていないこと
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個室がある和風レストランに入る。ここは、私たちの、行きつけのお店
軽く食べれる物だけを頼んで、向かい合って話を始める空気になる
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「……最初に言わせて欲しい。…………本当に、ごめん。最低過ぎることした、ほんとに、謝っても謝りきれん」
『…………うん、』
「ポロポロタイム、それ、できたの俺のせい、やんな？」
『うーんと、……とものせいでもある、でも、私のメンタルが弱いせいでもある』
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この広い世界で、私みたいな境遇な人は何人もいるだろう
私だけこんな被害者ぶるのは間違い
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「あることを伝えたくて、流星に、頼んだ。会わせてくれって」
『……うん』
「最初は反対されてん、でも、どうしてもって、言ったら流星が折れた。笑 やっぱやさしいなぁ流星は……」
『……そうだね』
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きっと、ともは流星くんのことが大好きなんだろう
流星くんもまた、きっととものことが大好きだ
私さえいなければ2人もそんな風にギクシャクしなかった
そんなことをぼんやり考えていればともが居ずまいを正して口を開く
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「まずは、ずっと隠しててごめん、最低なことした、この罪は、忘れへん、絶対に。」
『……ね、あのね、私のことは忘れて？』
「……え？」
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青いみかん(プロフ) - ★さん» 指摘ありがとうございますm(__)m訂正しました (2017年12月10日 11時) (
レス) id: 07f408f476 (このIDを非表示/違反報告)
★ - 11【こうなる事わかってくせに】→わかってるくせに では？ (2017年12月6日 17時) (レス) id: 44661be576 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏. | 作成日時：2017年11月25日 21時
