△23話 ページ27
『伊達くん?どうも〜』
「桜木か、どうした」
『伊達くんのそれは…だて巻き?』
「あぁ、そうだ。よくわかったな?一つ食べてみるか?」
『え、ほんと?じゃあお言葉に甘えて…──うん!美味しい!やっぱり料理上手いね、伊達くんは!』
「……ほう、そう言ってくれて嬉しい限りだ。桜木はもう作ったのか?」
『うん、作ったよ〜食べてみる?』
「そうか…なら、ありがたくいただこう」
伊達くんは私の作った卵焼きを一つ取り、口に運んだ
「──うん、美味いじゃないか。私のと引けをとらんな」
『おぉっ!ホントに?なんか伊達くんに褒められると嬉しい!』
「……そうか」
伊達くんちょっと口ごもった?……いや、気にしない
美味しいもの食べられて最高…それと黒田くんが何やら目を細めながら見てるから近づいてみることにした。思えば黒田くんとあんまり話してない気がする
『黒田くーん、何をしていらしてるのでー?』
「見てわからんか馬鹿。まだ──」
『まだ卵といてんのね』
「…ああっもう、邪魔をするな!この唐変木!」
『ふふっ、ごめんって。ほんと、黒田くん面白い……あは、くふふ……』
「〜〜っ、笑うな!あっちへいけ!」
『まぁ、これでも食べて落ち着きな?ほら、どーぞ』
「はぁ?これだから馬鹿は………」
そう黒田くんは、ぶつくさ文句を言いながらも
私の作った卵焼きを口に運んだ
──反応がないな、どうした?口に合わなかった?
『どうしたよ、黒田くん』
「……桜木、お前の卵焼きが美味いのは分かったからどっか行ってくれ。集中できん」
『あ、美味しいのは認めるのね…』
「不味いと言えば良いのか?」
『いやいや!そう言ってくれて嬉しい!ありがとう…じゃ!』
お別れを言うと、後ろからもう来るなと言われた気がした。また来てやろ…そして狙っていたかのように
すかさず豊臣くんがこちらに駆け寄ってきた
「Aちゃーん!これ、食うてみ?」
『ん?豊臣くんが作ったの?』
「そうやで、隠し味はラブ。大さじ5杯分」
『ふーん…じゃあいただきます──うん!美味しい!というか、豊臣くんホントに作った?』
「え、そんなことするわけないやーん!Aちゃん俺のこと疑ってるん?」
『疑ってる訳ではないよ?私はね、豊臣くんが本当の愛情を込めて作った卵焼きを食べたいだけ』
「はぁっ!…Aちゃん、ホンマに?待っといてな!すぐ作ったるで!」
そう言って豊臣くんは自分の班に戻っていった
チョロいな…
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夜宵ノ良(プロフ) - こえさん» ご指摘ありがとうございます!直しました…応援ありがとうございます! (2022年10月8日 18時) (レス) id: 271a44bab7 (このIDを非表示/違反報告)
こえ(プロフ) - すいません、34話が「菅家ありません」になってます(小声) 「関係ありません」じゃないですかね.....マジで応援してます! (2022年10月8日 15時) (レス) @page38 id: cd8003f908 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵ノ良(プロフ) - りんさん» わー!ご指摘ありがとうございます!さっそく直せさせていただきました…教えてくださってありがたいです!ありがとうございます、頑張ります! (2022年9月3日 23時) (レス) id: 271a44bab7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 突然すみません。プロローグの一番最初の文、少し『未来』の話ではないでしょうか(コソッ)私は所詮にわかですので、間違えてたらほんと申し訳ないです。このコメントは消して頂いても構いません。密かに応援しております。ご自分のペースで頑張ってください! (2022年9月3日 23時) (レス) id: 1d767c3347 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - なんだろう共感できる気がするような、、、頑張ってください! (2022年9月3日 22時) (レス) @page1 id: 4439453481 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜宵ノ良 | 作成日時:2022年9月2日 1時