△30話 ページ34
そして、一息つく間もなく旗印提出のチャイムが鳴った
「皆さん、公認旗印が出ました」
え?こんな朝から?……もしかして───
「旗印提出は……特進クラスの豊臣秀吉くん」
「「はぁ!?!?」」
その一言に一部のクラスメイトは驚きを隠せないようだった。やっぱりかぁ…なんか思ってたんだよな、朝からいつもよりテンション高いなって、このことか…
「マジか!猿が旗印戦?」
「お前喧嘩できんのか?」
「ははっ、ムリムリムリ!」
「聞いたぞ秀吉…本当に強いのか?」
「おい!酒井、榊原!」
「「あ?」」
「お前ら二人を指名した。地べたにキスさせたるわ」
「上等だよ!」
「お前に喧嘩で負けるわけねぇだろ!」
「吠えてろや!」
いや、豊臣くんは腕っぷしは強くない…かもしれない
だから多分、彼は……喧嘩以外のことで打ち負かすつもりだ…!
「秀吉くんが出した旗印はこちらです」
その内容に教室の皆は、なんだこれと思ったことであろう……
少しして豊臣くんの旗印戦が幕を開けた
そして、モニターに映っていた旗印の内容は…
"1 時 間 以 内 に 酒 井 忠 次 と 榊 原 康 政 を 茶 で 倒 す "
「お茶!」
「喧嘩じゃねぇのかよ!」
──そうだ、少し前に言ってたじゃないか
旗印戦の内容は自由…故に喧嘩とかそれ以外でも何でもありなことでもいいと…だから豊臣くんは得意分野である茶を選んだんだ!
豊臣秀吉はたしか…黄金の茶室を作らせたんだっけ?
これは負けるはずないぞ…!
「今から出すお茶の産地を当てた方が勝ちとなります」
「これはお茶の種類を当てる茶歌舞伎!」
「「「茶歌舞伎!?」」」
そう、茶歌舞伎だ。これは豊臣くんが勝ちそうな予感…
「それでは旗印戦…お茶当て、開始!」
ホラ貝の音ともに酒井くん榊原くんが飲み始める
私が口煩い人だったら所作が違う!と言っていたであろう。飲めれば問題ない…本当の問題はその種類を2人が当てれるかどうかだ
「「爽健○茶!」」
「違います」
「「わかるわけねぇよ!」」
爽健○茶だったら注いで終わりじゃん
わざわざ点てる必要もないよ…
そして豊臣くん、飲む前の言葉もちゃんとしている。さすがは茶道の異端児、一つ一つの所作に美しさがある
「京都、通圓の宇治茶ですね」
「正解。これにより旗印戦、秀吉くんの勝利」
「シャー!」
「てめぇの得意なもんで来やがって!」
「ちゃこちゃこ、どうでもええこと言うてんちゃうぞ?」
「卑怯もんが!」
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夜宵ノ良(プロフ) - こえさん» ご指摘ありがとうございます!直しました…応援ありがとうございます! (2022年10月8日 18時) (レス) id: 271a44bab7 (このIDを非表示/違反報告)
こえ(プロフ) - すいません、34話が「菅家ありません」になってます(小声) 「関係ありません」じゃないですかね.....マジで応援してます! (2022年10月8日 15時) (レス) @page38 id: cd8003f908 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵ノ良(プロフ) - りんさん» わー!ご指摘ありがとうございます!さっそく直せさせていただきました…教えてくださってありがたいです!ありがとうございます、頑張ります! (2022年9月3日 23時) (レス) id: 271a44bab7 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 突然すみません。プロローグの一番最初の文、少し『未来』の話ではないでしょうか(コソッ)私は所詮にわかですので、間違えてたらほんと申し訳ないです。このコメントは消して頂いても構いません。密かに応援しております。ご自分のペースで頑張ってください! (2022年9月3日 23時) (レス) id: 1d767c3347 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - なんだろう共感できる気がするような、、、頑張ってください! (2022年9月3日 22時) (レス) @page1 id: 4439453481 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜宵ノ良 | 作成日時:2022年9月2日 1時