三十九箇所目 ページ40
Aside
ルフィの反応はあたしの想像を遥かに超えていた。すっかり興奮した様子でまくし立ててくるルフィを落ち着かせながら、久しぶりに誰かに顔を見せた事に恥じらいを覚えていた。
「A、すっげー綺麗だ！ けど俺以外のやつには絶対見せるなよ！ お前の素顔は俺だけに見せてくれ！」
「ルフィ声が大きいよ！ 分かったから静かにして！」
「わりぃ、あんまりにも綺麗だったからよ……なあ、これからは夜の時は顔見せてくれよ！ な、頼む！」
「分かったから静かにしてってば！」
仕方なく承諾したあたしに、ルフィは嬉しそうにあたしに抱き着き歓喜の声を上げた。そんなにあたしの顔が見れて嬉しいの？
「やっぱり俺、Aが好きだ！」
「……え？」
「俺さ、Aの事母ちゃんみてえだなってずっと思ってたけどよ、Aが他のやつと話してるの見てこの辺がモヤッとしたんだ。それでエースにそれはAの事が好きだからだって言われて、気付いたんだよ。俺はお前が好きなんだって」
「……ルフィ」
「だから俺、Aの顔が見れてすっげー嬉しいんだ！ 俺だけに見せてくれたのも、弟の事打ち明けてくれたのも、すっげー嬉しい！ ありがとな、A！ 俺、益々お前が好きになったぞ！」
次から次へと恥ずかしい事を言い出すルフィに、あたしは思わず手でルフィの口を抑えた。全くこの子はよくも恥ずかしい事を言えるね……こっちの身が持たないよ……
「モガモガモガモガ！」
「ルフィの気持ちは分かったからっ……ちょっと静かにして……」
「嫌だ！ 俺は本当にAが好きなんだ！ だから本当は男として見て欲しいけどよ、Aがそうしたいって思うなら、たまになら弟になってもいいって本気で思ったんだ！」
「ルフィ……」
「今はそれでいいからよ、これからも俺のそばに居てくれよ！ お前の事は俺が絶対護ってやるからよ！」
笑顔で力強くそう言うルフィに、あたしは心がドクンと動いた。弟みたいに手のかかる子だって思ってたのに、可愛い子だって思ってたのに……いつもとは違ってかっこよく見える。ルフィ、あんたもやっぱり男なんだね……かっこいいよ。
「……ありがとう、ルフィ」
「おう！ 任せとけ！ なあ、もっと近くで顔見てもいいか？」
「あんまり見られ慣れしてないから……って近いよ！」
「だってすっげー綺麗なんだもん！ 特に目が月に反射してキラキラして綺麗なんだよ！ もっとしっかり見てえよ！」
前言撤回、心臓持たないよ……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1632人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ポプリん(プロフ) - 翠さん» 翠様、コメント下さりありがとうございます！ 身に余るお言葉の数々、痛み入ります。本当にありがとうございます！ 次回は短編に挑みたいと考えておりますので、是非また楽しんでいただけたらと思います！ (2023年3月28日 8時) (
レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - まおさん» まお様、コメント下さりありがとうございます！ 応援までしていただけて本当に嬉しいです！ 素敵なアイデアありがとうございます♪シチュ溜めをして短編にしようと思うので、他にもアイデアあれば是非教えてください！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - きてぃーさん» きてぃー様、コメント下さりありがとうございます！ 遂に完結させることが出来ました、応援して下さり本当にありがとうございました！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても素敵なお話で前から応援させていただいていました。とても好きな作品でした。お疲れ様でした。 (2023年3月27日 13時) (レス) @page50 id: 090a3776e1 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 更新楽しみにしてました！！イチャイチャや嫉妬する姿見てみたいです（ ; ; ）🌟 (2023年3月27日 3時) (レス) @page50 id: 2c8060619c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ポプリん | 作成日時：2022年8月14日 18時
