三十四箇所目 ページ35
Aside
「A……これいつまでやればいいんだよー」
「綺麗になるまでに決まっているでしょ？ さっきまでのやる気はどこにやったの」
ルフィが掃除をするって言い出した時は、かなり驚いたけどやっぱり長続きはしないみたいだね。
まああたしから見てもかなり成長したなって思うし、エース兄ちゃんにもこの姿見せてあげたいな。
「……よし、こんなものかな。お疲れ様ルフィ、今日はこれで終わりだよ」
「よっしゃー！ 俺腹減ったぞ……」
「よく頑張ったね、後はあたしがやっておくからサンジのところに行きな。話は通してあるから多分もう出来上がってると思うよ」
ルフィの割烹着を脱がせ、自分の分と合わせて洗濯する。宴のあとはいつも以上に汚れるから、早いうちに洗っておかないと落ちなくなってしまう。
ついでにシャワーでも浴びるかと思い、お風呂場に向かうと……ゾロがいた。
「掃除終わりか？」
「まあね、ゾロは休憩？」
「汗を流そうと思ったんだが、お前もか？」
「ああいいよ、あたしは後で構わないから先に入りな」
「……先に入れよ、外で待ってるから」
あたしの言葉に、ゾロは頭をガシガシとかきながら言うと、下を向いて出ていった。
きっとゾロなりの気遣いなんだろうけど、あたしからしてみればかなり困るんだよ……でも仕方ない。
あたしは諦めてお風呂に入り、髪を十分に乾かしてから割烹着と帽子をかぶる。マスクをしてからそろりと出ると、約束通りゾロが外で待っていた。
「お待たせ、ありがとうね」
「……お前着替えてもその格好なのかよ」
「あ、あはは……まあね。いつでも掃除が出来るようにこの格好にしてあるんだよ。じゃあゆっくり入ってきな」
不思議そうにしているゾロにそう返し、あたしはそそくさとサンジの所へと向かう。ルフィ、ちゃんと食べてるかな？
そう思いキッチンに入ると、料理を前にじっと座っているルフィがいた。いつもなら真っ先に料理に飛びついて食べるというのに、何かあったのかな？
「あれ、ルフィまだ食べてなかったの？」
「A！ お前どこに行ってたんだよ！」
「ごめんごめん、洗濯するついでにお風呂に入ってたんだよ。てっきりもう食べ終わる頃かと思ってたんだけど……」
「こいつ、Aさんが来るまで待つってずっとこの状態だったんだよ。珍しいこともあるもんだよな」
ルフィはむっとしながらも、あたしが来たことに安心したのか隣に座るように言ってきた。かなり心配しちゃったみたいだね、ごめん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1632人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ポプリん(プロフ) - 翠さん» 翠様、コメント下さりありがとうございます！ 身に余るお言葉の数々、痛み入ります。本当にありがとうございます！ 次回は短編に挑みたいと考えておりますので、是非また楽しんでいただけたらと思います！ (2023年3月28日 8時) (
レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - まおさん» まお様、コメント下さりありがとうございます！ 応援までしていただけて本当に嬉しいです！ 素敵なアイデアありがとうございます♪シチュ溜めをして短編にしようと思うので、他にもアイデアあれば是非教えてください！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - きてぃーさん» きてぃー様、コメント下さりありがとうございます！ 遂に完結させることが出来ました、応援して下さり本当にありがとうございました！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても素敵なお話で前から応援させていただいていました。とても好きな作品でした。お疲れ様でした。 (2023年3月27日 13時) (レス) @page50 id: 090a3776e1 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 更新楽しみにしてました！！イチャイチャや嫉妬する姿見てみたいです（ ; ; ）🌟 (2023年3月27日 3時) (レス) @page50 id: 2c8060619c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ポプリん | 作成日時：2022年8月14日 18時
