四箇所目 ページ5
ルフィside
「なーA、いつまでやってんだー？」
「いつまでも何も、掃除に終わりはないんだよ」
「おめー飯も食ってねえだろ？ 掃除は後にして飯食おうぜ！」
「あんたはさっき食べてたでしょ……まだ足りないの？」
「おう！ 飯の話すると腹減るんだよなー」
俺の言葉にAはやれやれと言いながら、相変わらず掃除を続けている。仲間になる前からAはずっとこの格好で、一度も素顔を見た事がない。
「はぁ……ルフィ、どうやって食べたらそんなに口周りが汚くなるの。ほら、こっち向いて」
「普通に食ってるだけだぞ？ ししし！」
「だとしたら一度マナーを徹底的に学んだ方がいいかもね……はい、これで綺麗になった」
俺の口を拭き終えたAの目は、どことなく嬉しそうだ。Aは綺麗なものが好きなのか？
「食べ終わったんならどいたどいた！ あんたはチョッパー達と釣りでもしておいで」
「良いじゃねーかよー、俺Aの掃除してる姿見てえ！」
「見たって飽きるだけだよ、それより帽子の具合はどう？」
「おう！ Aに直してもらったから大丈夫だ！」
Aは俺の大事な帽子の恩人でもある。ちょっと前に立ち寄った島で食いもん探してたら、海軍と遭遇しちまって、逃げる途中帽子が気に引っかかって穴が空いちまったんだ。
「大事な帽子がぁー！ どうしたらいいんだよー！」
喚いてたら海軍に気付かれてまた逃げようとした時、横から手を掴まれたんだ。それがAだった。
「うお！ なん……」
「しー……どんな理由かは知らないけどあんた追われてるんだろ？」
「そうだけどよ、俺の大事な帽子がぁー！」
「分かった分かった、ちょっと見せて？ 随分長く持ってるから湿気を吸って弱くなってたみたいだね。でも心配ないよ、これくらいなら直せる」
「本当か！ これ直るのか！」
「直してあげるから静かに！ すぐ近くにあたしの家があるからそこで直してあげるよ、えっと……」
「俺、ルフィ！ 海賊王になる男だ！」
「あたしはA、ただの掃除屋だよ」
Aは俺を家に入れて、帽子を直してくれた。もうダメかと思ってた帽子が元通りになったんだ！
「すっげー！」
「いちいちリアクションが大きい……上からコーティングもしてあるから暫くは大丈夫だと思うよ。まあ次からは気をつけることだね」
「ありがとうA！ お前いいやつだな！」
「物を大事に出来るやつは、人も大事に出来るやつだからね。見過ごせなかっただけだよ」
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ポプリん(プロフ) - 翠さん» 翠様、コメント下さりありがとうございます！ 身に余るお言葉の数々、痛み入ります。本当にありがとうございます！ 次回は短編に挑みたいと考えておりますので、是非また楽しんでいただけたらと思います！ (2023年3月28日 8時) (
レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - まおさん» まお様、コメント下さりありがとうございます！ 応援までしていただけて本当に嬉しいです！ 素敵なアイデアありがとうございます♪シチュ溜めをして短編にしようと思うので、他にもアイデアあれば是非教えてください！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
ポプリん(プロフ) - きてぃーさん» きてぃー様、コメント下さりありがとうございます！ 遂に完結させることが出来ました、応援して下さり本当にありがとうございました！ (2023年3月28日 8時) (レス) id: 7e262a9db9 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても素敵なお話で前から応援させていただいていました。とても好きな作品でした。お疲れ様でした。 (2023年3月27日 13時) (レス) @page50 id: 090a3776e1 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 更新楽しみにしてました！！イチャイチャや嫉妬する姿見てみたいです（ ; ; ）🌟 (2023年3月27日 3時) (レス) @page50 id: 2c8060619c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポプリん | 作成日時：2022年8月14日 18時
