仲直り 昔の記憶 ページ10
「す、すみません。」
心配をかけるまいと明るく言ったつもりがその言葉も涙声になってしまった。
「俺が泣かせたみたいで・・・・ってもしかして俺のせいで泣いてるの？ごめん。いやだった？」
何がいやなのかと尋ねられているのはわからなかったけど、私はいいえと答えた。春草さんとまたこうしてしゃべれることも、一緒にいれることもすべて嫌でなんかないから。
「じゃあ、どうして泣いてるの？」
私はさっきのように浮かんだ言葉をそのままいった。そして段々まぶたが重くなっていく。けれどこれだけは言いたかった。
「とってもうれしいからです、春草さんとまたこうしていられて。」
意識を失う少し前、頭の隅に気づかずに残っていた記憶が少しだけ戻った気がする。幼い私の声と誰かの声。
「このご本は？」
「森鴎外の舞姫っていうんだよ。」
「おっぺけぺー？なあに、これ？おもしろい！」
「あっ！それは川上音二郎の・・・・・。」
私が本棚を指さすと、誰かは返事をする。なつかしくて、思い出したいけれどわからない。もどかしいけれど、心が温かい。
「ねーねー、・・・・ちゃん、いずみきょうか？ひしだしゅんそー？この人たちだーれ？
・・・ちゃんのへやにはたくさんご本があるけどこの人たちのご本はいっぱいあるよ？」
「この人たちはねー・・・。昔私に親切にしてくれた・・・大切な人たちなんだよ。泉鏡花って人はとっても面白い話を書くの。かっこいい龍やきれいな女の人がでてきたりするの。いつかAちゃんが大きくなったらきっと楽しく読めると思うよ！」
「じゃあ、このひしだしゅんそーっていう人はどんなおはなし、かくの？」
「彼はね、絵を描くの。猫ちゃんやー人の絵とか。素敵な物を見つけると夢中でかくのよ。
ほら！見て。とってもこの絵素敵でしょう？」
「すごいね！
この人たちは・・・・ちゃんのがっこうのおともだち？もしかしておみせにいる・・・ちゃんがいっていたつくもがみさんたち？」
「ううん。違うよ。
ええっと・・・・・。
・・・・じゃあAちゃんには特別に話しちゃおうかな〜。二人だけの秘密だよ？」
その人がとてももったいぶった話し方をするので思わず、聞き入ってしまったのを私は今でも覚えている。普段からニコニコと笑顔が素敵で私がとてもなついていた人。
「うんっ！おしえてっおしえてっ！！」
「私がね、ずっと前に明治時代にいった時の大切な、大切な人たちだよ。」
終わり
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ちょこばなな(プロフ) - ☆RENA☆さん» いやいやwwそんなことないよ！ほめられると照れる！けどうれしいな〜wwありがと！ (2015年4月19日 15時) (
レス) id: 26248ab224 (このIDを非表示/違反報告)
☆RENA☆(プロフ) - ちょこばななさん» 本当に優しいですね、もし私が男だったらすぐに先輩を彼女n(( (2015年4月16日 19時) (レス) id: 9387afb0ce (このIDを非表示/違反報告)
ちょこばなな(プロフ) - ☆RENA☆さん» ありがとうっ！こちらこそ本当にありがとうね！！私も願ってるよ！ (2015年4月14日 20時) (レス) id: 26248ab224 (このIDを非表示/違反報告)
☆RENA☆(プロフ) - ちょこばななさん» 泣かないで( T_T)＼(^-^ )よしよし いつもありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉ先輩と会える日が来るのを願ってますヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2015年4月10日 7時) (レス) id: 9387afb0ce (このIDを非表示/違反報告)
ちょこばなな(プロフ) - ☆RENA☆さん» ちょちょちょ・・・・ちょっとぉ(´-ω-｡` )うれしいこといってくれるじゃないの！！ｳﾜｧｧ-----｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡-----ﾝ!ありがとう！！(´∀｀)私もRENAちゃんとお話するの楽しいよ!!いつも本当にありがとね！ (2015年4月8日 21時) (レス) id: 26248ab224 (このIDを非表示/違反報告)
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