【smtown〜大奥〜】

~story1~ ページ1

最初から。そう、生まれた時から私がこれから歩む人生は決まっていた。


まだ幼かった日の春。

私は母に呼び出された。

母『入りなさい。』

いつもより厳しい母の口調にﾋﾞｸﾋﾞｸしたのを覚えている。

ふすまをゆっくりと開け、母の前に座る。


母『お前には、言わなければいけないことがあります。』

「はい。なんでしょう？」


その時言われた言葉は今でも鮮明に覚えている。

“あなたは跡継ぎに相応しい男を選ばなければなりません“

幼かった私にはその言葉の意味を深く考えることができなかった。

今になってその重大さに気づく。


現在私は15歳。

まだまだ子供だ。

でも、１年後に結婚できる“女性“に変わる私。


大奥の男性達が跡継ぎ争いに本格的に取り組む時期になった。

これからは今までみたいに子供ではいられない。

着物に腕を通して大奥の男たちの前へ出る準備を始めた。

~story2~→

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