検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:4,817 hit

24 ページ24

1階の応接室から、最上階の視聴覚室へ。

私はひたすらに駆け上がった。


まだ帰らないでって、メッセージ一通、電話を1本やればよかったんやけど。一分一秒でも速く、ありのままの自分の気持ちを声で伝えたかった。


勢いよくドアを開けると、まだ崇裕が残ってくれてた。

私の姿を見て、太陽みたいに笑いかけてくれる。



崇 「Aなら来るって信じてたで。」



「······ごめんね······崇裕、ごめんね」



しっかり伝えないといけないのに、涙が溢れて、肩で息をしてるから、途切れ途切れになってまう。

それでも崇裕にはちゃんと伝わっていて。

光を多く含んだ瞳が、笑いかけてくれる。

私の大好きなくしゃっとなるあの笑顔で。



1歩ずつ崇裕が近づいてくる。それに合わせて私も1歩ずつ前に進む。



すぐ目の前まで距離が縮まって······。

どちらからともなく手が伸び、お互いを抱きしめた。



「私な、さっき、望美さんと約束してきたんや」

崇 「······うん」

「私にも新曲を一緒に歌わせてくださいって」

崇 「······うん」


お互いの心臓の音を感じながら、私は決意を打ち明けてく。

崇裕はますます腕の力を強くして、震える声で優しくうなずいてくれる。

その度に私の大好きな香りが私の心を落ち着かせてくれる。


「あの歌で、望美さんを送り出そう」







サヨナラするためやない。





また会おうねって、約束するために。

25→←23



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
設定タグ:濱田崇裕 , ジャニーズWEST   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真奈美 | 作成日時:2018年4月22日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。