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崇裕くんが、私を、ずっと見てた?
私は、崇裕くんのことを…どれだけ知ってるん?
自分に都合よく見てただけや。
笑ろうてる顔ばかりで、怒ってる顔も、泣いてる顔も知らへん。
「私、ホンマ…逃げてばかりやん…」
大 「──今日も暑いな。窓開けるか。」
たぶん聞こえなかったふりをしてくれたんやと思う。
重岡くんは独り言みたいに言って、窓を大きく開けた。
風と一緒に、誰かの声が聞こえてくる。
『この声…』
聞き間違えるはずがない。
崇裕くんや。
ギターの伴奏なしでアカペラで「泣き虫カレシ」を歌ってる。
これは、望美さんと崇裕くんの歌や。
なら、新曲は──私と崇裕くんの歌にしたい。
素直な気持ちを、これまで二人で過ごした時間を歌詞にするんや。
文化祭まで1週間もない。
作詞が初めての私に、どこまで書けるのかはわからへん。
『でも、やりたい。崇裕くんに伝えたい!』
「重岡くん、崇裕くんに伝えて!必ず、新曲の歌詞を届けるからって。」
その日から、放課後は毎日視聴覚室にこもって、作詞に没頭するようになった。
新曲を持って、崇裕くんに会いに行くために。
濱ちゃん誕生日おめでとう!!!
来年はもう30歳になるなんて!
早いですね。
素敵な一年にしてください。
あと私ごとですが、WESTivalの名古屋公演の1日目に参戦します!!
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作者名:真奈美 | 作成日時:2017年6月10日 0時