60話 ページ13
虫眼鏡サイド
てつや「一年前自然消滅した元カノ」
そう言って困ったように笑ったてつや。
A大好き！とか今日は女抱く！抱きまくる！とか言っといて、愛してやまないのは咲さんただ一人なんだよな、コイツ。
これに至ってはみんな気づいてる。僕だけじゃなく、りょうくんやゆめまる、あのしばゆーだって気づいてるだろう。(咲さんと面会した時にいなかったとしみつはまあ置いておくとして。)
咲さんてつやの一個年上。つまり僕と同い年で、ちなみに僕より身長は10センチほど高い。(だから僕はタイプじゃない)
なにより、その見た目の美しさと来たらピカイチで、あと品の良さも育ちの良さも清潔感も、てつやとは比べ物にならなくて、なんで未だにてつやを選んだのか僕は納得していない。
てつや「なんで咲の名前思い出したん笑」
虫眼鏡「うーん…なんか思い出した」
てつや「なんかって笑」
りょう「フラワーアレンジメントで留学したんだっけ？だから思い出したんじゃない？
花屋と来て美人と来れば咲さんしかいないよね」
虫眼鏡「それだ」
フラワーアレンジメントを学ぶために海外留学した咲さん。
その時に音信不通になったっきり全然だったみたいだけど、約1年経って岡崎に帰ってきたかもしれない。
てつや「まあ留学期間は1年って言ってたけど」
りょう「絶対そうじゃん笑」
としみつ「写真ないの？写真」
黙ってたとしみつは立ち上がって、てつやに写真を要求する。
てつや「いや待て待て、待てよみんな」
てつやはとしみつの肩を掴んで無理矢理座らせて、落ち着け落ち着けと唱える。
いや、お前が落ち着けと言いたいところだけど。
てつや「まだその人が咲って決まったわけじゃないやん？」
虫眼鏡「決まってるよ」
てつや「おいおい決めるな笑」
てつやはさっきより更に困ったように笑う。
てつや「もし仮に咲だとしても、咲はもう俺のこと好きじゃないからさ。
…深堀したら迷惑っつーか」
てつやが言うと、シーンと静まり返った。
虫眼鏡「てつやは気にならない？」
てつや「ん？」
虫眼鏡「てつやは咲さんのこと気になるかどうか聞いてるの」
てつや「…まあ、どうしてるかなあとはたまに思うけど」
てつやが言うと、としみつは「あーなるほど」とやっと今の状況を理解。
としみつ「じゃあ俺が聞いてくるわ。あの子誰だったか」
てつや「ええっ」
としみつが「任せろ」と親指を立てて笑うも、全然頼り無さすぎて、なんか僕は面白かった。
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さくら(プロフ) - 数年ぶりに占ツクで小説読もうとこちらの作品を見かけたので読ませていただきましたが、物語の展開が楽しくてお気に入りになりました。2年前で更新が停まってるみたいで、続きをまた見てみたいです。 (2020年8月29日 9時) (
レス) id: 773476652b (このIDを非表示/違反報告)
りちゃん(プロフ) - ポポロさんの書くとしみつめちゃくちゃ大好きです！！ (2018年9月15日 11時) (レス) id: d715cb7d67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロ | 作成日時：2018年8月22日 14時
