遊びの方程式 2 YT

45 shige ページ19

加藤「Aちゃん…？」


いつものバーで酔い潰れてる女の子


細い肩、震えてる


.


それを君だと気付くのには時間かからなくて


.


加藤「ちょっと、お嬢さん」


声をかけるとビクッとしてから顔を上げる


.


いや、相当泣いたじゃんこの顔。


ああなんで泣くかな。手越になんかされた？


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「ひ、っ…く…」


隣に座って背中をさすってあげる


だからさあ、もう。


俺ちゃんとAちゃんのこと諦めたんだから、無防備な姿はシゲに見せんなって


.


「ゆやく、好きな人、っ」


加藤「手越の好きな人？」


「置いてかれた、っ」


加藤「手越の好きな人って、Aちゃんじゃないの？」


.


そう言うと首をブンブン横に振ってる


頭痛くなんぞ、おい


.


深呼吸させて一旦落ち着かせる


.


「…祐也くんが幸せになればそれでいいんです」


加藤「手越はAちゃんと幸せになりたいって思ってるんじゃないの？」


「そんなこと絶対ないです。私は…祐也くんの寂しさを埋めてあげるだけの存在でしかないから。」


加藤「手越に？そんなこと言われたの？」


「言われてないですけど。祐也くんすぐ顔にでるから…わかっちゃうんです。」

.


ちょっともう、手越…アホすぎだろ


きっとAちゃん好きすぎて切ない顔しちゃうんだろ？


それをAちゃんは寂しいんだなって思っちゃうんだろ？


言葉、足りなさすぎんだろ二人して。


.


加藤「で、なんでここにいんの？」


「祐也くんちいたんですけど、シゲが前に話してくれた女の人が病院にいるって聞いて、行っちゃいました」


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え？どういうこと？


もしかしてそれってさあ、


加藤「行ってきなとかなんとか言ったりした？」


「言いました」


いや絶対それじゃーん！


加藤「行っちゃやだ、ってなんで言わなかったの」


「言えませんよそんなこと！」


手越は言って欲しかったんだと思うけどなー。


.


加藤「よし、じゃわかった。行こ。今から。」


「…どこに？」


加藤「ん？手越んち」


「や！祐也くん病院にいますから！」


加藤「ちゃんと確認するから大丈夫」


.


.


そう言って手越に電話すると


"は？なんで？"


ちょっと機嫌悪め。


これはもう家いるな。


.


渋るAちゃんを無理矢理車に乗せて、向かうは手越の家。


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よし、これからシゲ盛大にお節介しちゃう。

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