ロリボのあの子はあの配信者の…?【赤】

#12 ページ13

〜ななもり。side〜


あの後、肺炎と診断されたAちゃんは

そのまま入院することとなった


Aちゃんが運ばれた病室に

莉犬くんと向かう


ベッドに横たわっているAちゃんは

点滴のおかげか、初めてあった時より

穏やかな表情をしていた


莉｢A…｣


莉犬くんがAちゃんへ手を伸ばす

頬にそっと触れる手はとても優しくて

その表情は今までに見たことのない物だった


な｢莉犬くん…｣


俺の声に莉犬くんがこっちを向く


な｢莉犬くんと似てるね｣


顎のラインくらいまでの綺麗な黒髪

色白の肌

その瞳は開かれていないけれど

どこか莉犬くんと似ていた


莉｢まぁ俺たち双子だからね｣

な｢え?｣


ここに来てさらに衝撃発言…！

まさか双子だったとか…

もう驚くことはないって思ってたよ


あ！そうだった！


な｢莉犬くん｣

莉｢なに?｣

な｢Aの事、みんなにも言って大丈夫?｣


慌てすぎちゃって

みんなに状況伝えるの忘れてた！

病院に来たからバイブにしてるんだけど

ずっとバイブが動き続けているんだよね


莉｢うん、大丈夫だよ｣

な｢それとね、莉犬くん｣

莉｢なに?｣

な｢これ…｣


そう言って俺のiPhoneを渡す

出来ればこんな状況の時に見せたくない

でもこれは莉犬くんだけの事じゃないから

すとぷりのリーダーとして俺にも責任あるし


莉｢なーくん、ごめん｣


顔を上げずに莉犬くんが呟く


な｢莉犬くんのせいじゃないよ。何も悪いことはしてないんだし｣

莉｢でも…｣

な｢ほんとにいいんだよ。でもちゃんとAちゃんの事、説明しなきゃいけないと思う。あ、もちろんAちゃんが治ってからだけど｣

莉｢なーくん…｣

な｢今はAちゃんと一緒にいてあげて｣

莉｢ありがと…｣

な｢よし、じゃあ俺は帰ろうかな！莉犬くん、何かあったら遠慮なく言わなきゃだよ?俺、飛んでくるからね！｣

莉｢なーくんw｣


あ、よかった

莉犬くんが笑った

やっぱり莉犬くんには笑顔が似合う！


莉犬くんに見送られながら病室をでる

みんなにLINEしないとだね！

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