朝起きたらリーダーになっていました。2 (ページ7)

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『…という夢を見まして。』

瑠姫「見事な夢オチだったね」

白岩さんが笑ってくれて、なんとなく心が軽くなる。

車から見える景色は色取りどりのネオンが輝いてすごく綺麗で、私はその景色をずっと眺めていた。

『変ですよね。姿が戻ったらそれが一番いいはずなのに…』

それなのに“寂しい”なんて。

今の状況はJO1のみんなにとっては絶対良くないことだ。

私がずっと與那城さんのフリをし続ける訳にはいかないし…そんなの、與那城さんの気持ちを考えたらあっていいはずがない。

だけど…もし元に戻って全てを忘れてしまったら。
それを考えると、すごく怖かった。

瑠姫「確かに入れ替わりが解けるならそれが一番いいけど…

Aの事を忘れるとか、それは絶対ありえないから。」

『白岩さん…？』

少し怒気を含んだその声色に驚いて隣を見ると、白岩さんは真剣な表情でまっすぐ前を向いていた。

瑠姫「…まぁ、もしAが俺らのこと忘れたとしても…

こっちは11人いるんだし。誰かが絶対覚えてて、Aのこと迎えにいくだろうから。

だからそんな不安がらずに、呑気に待ってればいいんじゃない？」

まるでいたずらっ子みたいに、だけど温かく笑う白岩さんに目頭が熱くなる。

…ほんとに、この人達は私の涙腺を緩ませるのが得意らしい。

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