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盛り上がる車内の雰囲気とは別に、わたしは感情が追いつかないまま呆然としていた。
『なんでここにいるんですか…っ』
止まらない涙を拭ってみんなを見る。
私とは裏腹にみんなどこか清々しい顔をして笑っている。…私はこんなにも感情がぐちゃぐちゃだっていうのに。
瑠姫「“誰かが絶対迎えに行くから、呑気に待ってろ”って言ったでしょ？
…まぁ、結局全員で来ちゃったんだけど。」
「待たせてごめんね」って隣に座る瑠姫くんが私の頭にぽんと手を乗せた。
景瑚「Aちゃんが居ない間俺ら大変だったんだからぁ〜大喧嘩しちゃって！ねぇ？」
奨「いやぁ大喧嘩っていうか…数日間空気は悪かったよね」
碧海「Aを無理やりでも韓国に連れてったら良かった派とそんなんしたらあかんやろ派で分かれて大変やった」
汐恩「韓国行けへんのはしゃーないやん」
拓実「まぁでも、連絡返さんのはあかんなぁ。めっちゃ寂しかったもん」
豆「Aさんに捨てられたーってみんなで泣いたっすよねぇ」
蓮「俺は別れ際名前で呼ばれたとこでもう泣いてた」
みんなが口々に喋るから何が何だかわからず呆然とその会話を聞いていた。
みんな…ちゃんと私のことを覚えていてくれた。
それがすごく嬉しくて、胸がいっぱいになる
純喜「せや！！A！！！もう就活終わりやで！！」
突然いつもの大声でそう言った純喜くんに、みんなの視線が集まった。
って…え…？就活終わり…？
純喜くんの言葉にさっきよりも余計に頭にハテナが浮かんだ。
…
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作者名：ほこり | 作成日時：2024年3月23日 23時
