朝起きたらリーダーになっていました。2 (ページ25)

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名前を呼ばれた気がして振り返ったけどそこには誰もいなくて、いよいよ幻聴が聞こえはじめちゃったのかと少し怖くなった。

…でも、なぜかまだ姿を探してしまう私が居て。

「A！！ちゃあああああああん！！」

『……えっっ…』

さっきよりも大きくはっきりと聞こえた声。

キョロキョロと探してみると車道を走る大きなバンの窓から身を乗り出してこちらに手を振る翔也くんの姿があった。

なんで翔也くんが、というか危ないし…なんてまとまらない頭で考えているうちにあっという間に車は私の目の前に停まった。

「Aちゃん！乗って！！！」

開かれた扉から身を乗り出してこちらに手を差し伸べた奨くん。

ダメなはずなのに…

一緒にいないって決めたのは自分なのに

無意識に、その手を取ってしまった。

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景瑚「A〜！！！ひさしぶりっ！！」

祥生「スーツ着てる〜めっちゃ就活生やん！」

翔也「すげー！！今のドラマみたいやった！！」

奨「も〜危ないことさせんなって！ごめんねAちゃん、大丈夫？」

見上げると心配そうにこちらを見る奨くんの顔があって、抱きとめられているのだとわかった。

一瞬停まった車はまたすぐに急発進して…

ほんとうに一瞬の出来事すぎて意味がわからなくて

だけど、久しぶりに見るみんなの顔に涙が溢れた。

…