朝起きたらリーダーになっていました。2 (ページ23)

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「A〜どう？就活の調子は」

『うーん、さっぱりだね』

大学で一番仲のいいゆうこがパスタを頬張る私に向かって「そっかあー」とため息をついた。

あれから就活を再開したものの、いいなと思っていた企業は全部募集期間を終了してたし

説明会に行ってみてもピンとくるものは全くなくて…とにかく足踏みしていた。

「…ねぇ、言いたくないならいいんだけどさ。

この１ヶ月間、なにやってたの？」

ゆうこのその真剣な声色を聞いて、フォークにパスタを絡める手がピタリと止まった。

奨くんと入れ替わっていた１ヶ月間、ゆうこからの連絡はほとんど返せていなくて

すごく心配させてしまったのは申し訳なかったけど…
こればっかりは言うわけにもいかない。

『うーん…自分探しの旅、的な？』

へらりと笑って誤魔化した私に、ゆうこはまたはぁとため息をついた。

「…A、ここ最近たまにぼーっと何か考えてるでしょ。就活のことじゃないってなんとなく分かるよ。

…悩みがあるなら相談してよ。」

友達でしょ、と真剣な眼差しでこちらを見るゆうこ。

ぼーっと何か考えてる…

意識はしていなかったけど、何を考えていたのかは自分で気付いてる。

…１ヶ月近く会ってないっていうのに、まだ彼らのことが忘れられないなんて。ほんとに未練がましい自分を呪いたい。

…