朝起きたらリーダーになっていました。2 (ページ19)

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約１ヶ月間

ほんとうに不思議で可笑しな出来事だった

私の與那城さんとしての生活が今日、幕を下ろした。

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『なんか…変な感じ』

鏡の前の自分の姿に違和感を覚える。

自分の姿なんて常に鏡で見てる訳じゃないから、與那城さんになってから逆に見慣れてしまった自分の顔。

自分の顔にメイクをするのが久しぶりで、いつもどんな順番でやってたっけ…なんて試行錯誤して

やっとメイクが完成した顔で、無理矢理にっと笑って笑顔の練習をしてみる。

…ちゃんと、みんなの前では笑ってお別れしたかった。

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エレベーターでマンションのロビーまで降りると皆揃っていて、そこにはスーツケースを持った與那城さんの姿もあった。

翔也「…っAちゃん…」

一番はじめに私に気づいたらしい木全さんが名前を呼んで、みんなの視線がこちらに集まった。

蓮「…Aちゃん、戻ったんやね。」

そう言って微笑む川尻さん。

元に戻ったことを知ったらもっとはしゃいで喜ぶかと思っていたのに

皆どこか複雑そうな、悲しそうな顔をしていて。

そんな顔を見てしまったら
私まで泣いてしまいそうで

それを悟られないように、無理矢理笑顔をつくった。

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