3.衝撃の事実 ページ4
.
『…おい、小瀧よ。これは一体何の真似だ?』
そして現在に至る。
小「……………」
『……答えろ。』
私を見下ろしたまま何も言わない彼に脅しを掛ける様なつもりで、低く、ドスの効いた声で問いかけた。
小「君、めっちゃええ匂いするなって結構前から思っててん。」
『………は?』
学校では香水の類いは付けないようにしているのだが。てゆーか、答えになってねーし。
『別に香水とかは付けて無いけど。』
そう答えれば彼は呆れた様に笑い、衝撃的な一言を口にした。
.
小「香水付けてへんのは分かっとるわ。ええ匂いなのは君の血。俺、吸血鬼やねん。」
我が耳を疑った。
おかしいのは私の耳か、はたまた彼の頭か。
『悪いけど、もう一回言って。』
小「だから俺、吸血鬼やねんって。」
後者であった。マジで今すぐコイツを精神病院に連行しようかと、わりと本気で考えた。
小「今、コイツ頭おかしいんちゃう?って思ったやろ。」
『そりゃそうでしょうよ。いきなり俺、吸血鬼やねんなんて言われて信じられる訳が無い。』
キッパリと答えると、目の前の自称吸血鬼は妖しく笑った。
小「そうやな。百聞は一見に如ず。やっぱり説明するよりも実際にやった方がええよな。」
その瞬間、彼の目がギラリと輝き瞳が深紅に染まった。
30人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:橘あづさ | 作成日時:2018年2月15日 22時