【京本大我サイド】 ページ6
最近有り難い事にすごく忙しい。
でもさすがの俺でも疲れを知っているみたい。
今日は１人の仕事だからみんながいない分頑張らなくちゃいけないのに…。
そんな事を思っているとマネジャーに
『さっきAさんの楽屋ありましたよ』
なんて言われてどんなに疲れていても俺の足は急いでAへ向かう。
トントン。
《どうぞ。え！？大我！》
大我【Aがいるって聞いて会いにきちゃった】
《今ちょうど大我に逢いたいなって思ってたとこなの》
そう言って近づいてくるAを抱き締めたくてたまらない。でもそんな勇気はない…
大我【まじ？嬉しいんだけど。Aさー毎日忙しそうだけど体調大丈夫？】
《大丈夫！テレビでSixTONESのみんな見て私も頑張ってるよ》
大我【見てくれてるの？】
《当たり前でしょ。テレビで見れるだけでも嬉しいし。でも最近あまりにも人気過ぎてちょっと複雑なんだよね…》
Aは相変わらずわがままだな。
そう言うなら誰か１人のものになってくれればいいのに…。
そうしたら他の５人は諦められるはず…
大我【SixTONESはAのものだよ】
《そんな事思ってくれてるの大我だけだよ》
大我【そんな事ないよ】
《ふふっ。ありがと。大我は優しいね》
大我【てか最近、他のメンバーとご飯行きすぎじゃない？】
俺はこんなに我慢してるのに…
《たまたまだよ？大我なんか怒ってる？》
大我【すねてんの】
《よしよしすねないで》
こうやって子供扱いするところが昔から変わってない。
《今度時間できたら絶対大我に声かけるね》
大我【んー。約束してくれる？】
《うん、約束》
大我【分かった！それまで俺も頑張ろっーと】
《私も約束の日を楽しみに仕事頑張るね！》
大我【やべっ。俺そろそろ戻らなきゃ。絶対連絡してね】
《うん！またね》
じゃっとドアノブに手をかけたとき
《大我！あんまり無理しすぎないようにね》
そうやって後ろから軽く抱きついてくる。
どこまでもずるいよな。
後ろからじゃ抱き締め返すこともできない事知ってて…。
俺なら抱き締める勇気がないこと知ってて…。
俺の気持ちを察知してくれるAがたまらなく愛しいのに。
Aは昔からこうやって俺の気持ちに敏感に気づいてくれる。
だったら恋心も気づいてくれよ、何度もそう思ったけどこれ以上贅沢は言えないよな。
ただやっぱりAが俺以外の誰かを選んだとしても俺はAを諦めたりできないや。
それだけは許してほしい…
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作者名：ぽぽちゃん６ | 作成日時：2020年10月17日 12時
