公園６【私サイド】樹編 ページ39
今日は日々の忙しさを忘れたくて…
『※』
【お疲れ】
と隣に座ってくれたのは樹だった。
《お疲れ様。来てくれてありがと》
樹【いいよ、暇だったし】
《公園どう？私の癒しスポット》
樹【Aがいるなら悪くないかも】
《珍しいっ、樹がそんな事言うなんて》
樹【あ、そうゆう事言うんだ、せっかく来たのに】
《嘘嘘、ごめんっ。樹が来てくれて嬉しいよ》
樹【でしょ？】
いつも自信満々なところが樹らしい。
会話も上手だし
樹【はい】
そう飲み物を差し出してくれるさりげない優しさ
樹【え、どうした？なんでそんなに見つめてくんの？】
なんて無邪気に笑うギャップ。
好きにならない女子なんてこの世にいないんじゃないかと思ってしまう程。
《調子に乗るから言わなーい》
樹【またそう言う事言うんだ】
《ねぇごめんてばー》
樹【俺の事からかう女Aだけだからね？】
だってからかってないと樹の優しさやかっこよさに吸い込まれそうで怖い…。
《別にからかってません〜》
樹【ダメダメダメ。Aはその顔しちゃダメだって】
《え〜どんな顔してた？》
樹【面白い顔】
《ひどっ》
樹【嘘嘘。…可愛い顔だった。他のやつにみせんなよってくらい】
なにそれ、ずるい。
《樹もだからね》
樹【ん？】
《樹の優しさも私だけにしてよ…》
《なんてね…》
樹【まじやめて、心臓に悪いから】
《言われなれてるくせに》
樹【ちょ、待って。だからさすぐそうやって突っかからないで】
《だって…》
樹【だってじゃないのよ、そんな可愛い顔すんなって言ってんじゃん……って何？】
《樹がまた可愛いとか言うから…》
樹【うそっ！言ってた？やっぱさ、この昼間の公園っていうのがやばいかも。慣れてないから…】
《なんかデートみたいでやばい？》
樹【うわっ。またズルい顔をした】
《樹がいけないんじゃん！柄にもなく私を褒めるし》
樹【よく言うよ、俺はいつだってAに甘々なの知ってるくせに！ってなんで次はニヤついてんの？】
《だって樹といると面白くて…》
本当はなんだか安心して嬉しくて。
樹【面白いか？】
《樹といると私、笑ってばっかだよ》
樹【それはよかった。今日寂しかったんだろ？】
なんて急に真面目な顔になって…
樹【いつでも呼べって】
なんて言う樹の瞳にもう引き込まれそうで
うん。と頷けば
樹【約束だからな】
そう優しく撫でてくれる。
やっぱりずるいのは私よりも樹…あなただよ。
end
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作者名：ぽぽちゃん６ | 作成日時：2020年10月17日 12時
