公園４【私サイド】慎太郎編 ページ37
今日は日々の忙しさを忘れたくて…
『※』
しばらくして誰かの足音が近づいて来た。
【お疲れ〜】
そう現れたのは慎ちゃんだった。
《ごめんね、急に呼んじゃって》
慎太郎【いえいえ、天気いいし最高だね〜
なんか食い物持ってくれば良かった〜】
と子供みたいな慎ちゃん。
《私のホットサンドで良かったらあるよ？》
慎太郎【まじ？作ったの？】
《うん、良かったらどうぞ》
慎太郎【うわ〜まじうまそう！食べて良い？いただきまーす】
そう目をキラキラさせて喜ぶ姿がまた子供みたいで可愛い。
慎太郎【うまい！】
こんなに美味しそうに食べてくれる男子に女子は母性本能くすぐられたりするんだろうか。
慎太郎【A天才！】
《こんなの誰でも作れるよ》
慎太郎【まじでうまい！】
そんな笑顔を見ていると
《今度うちにご飯食べにおいでよ》
と私もすっかりくすぐられていた。
慎太郎【まじ？いいの？やったね、楽しみ】
《みんなと違って慎ちゃんには作りがいがあるもん》
慎太郎【そう？みんなも喜ぶでしょ】
《そうかな…でもみんなはダメ！私は慎ちゃんに食べてもらいたいの》
こんなに美味しそうに食べてくれる人他にはいないから。
慎太郎【俺だけ？】
《そもそも慎ちゃん以外に部屋見せるの慣れてないしね》
慎太郎【そっか…じゃ、みんなには内緒な、バレたらうるさそうだし】
《みんなそこまで私に興味なんかないでしょ》
慎太郎【Aはばかだね〜】
《えーなんでよ》
慎太郎【俺らがどんなに…】
《どんなに？》
慎太郎【まぁ.…自覚してなくていいのか】
《何よ？》
慎太郎【なんでもなーい】
《気になるじゃん》
慎太郎【じゃ気にしてればいいんじゃないの？Aはもっと俺らのこと】
《慎ちゃん、珍しく意地悪》
慎太郎【はは。そんな事ないよ】
そう横になって天を仰ぐしんちゃんを私は覗く。
《食べたいもの考えておいてね》
慎太郎【…】
さっきまではしゃいでたのに急に真剣な顔してくるから
《何よ…》
慎太郎【なんでもない…ただAの料理楽しみだなって思っただけ】
《あんま期待しないでね…》
慎太郎【なんでよ、めちゃくちゃ楽しみにしてるから】
《…頑張ります》
慎太郎【これは2人だけの秘密だからね？】
なんて言いながら私の頬を触る。
その手はすごく大きくて暖かい。
《うん》と頷けば
慎太郎【良い子だね】
なんていつの間にか私が子供扱いされていた。
end
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作者名：ぽぽちゃん６ | 作成日時：2020年10月17日 12時
