【田中樹サイド２】 ページ20
《綺麗に撮ってもらえて今時たくさんの女子もみてくれて話題性はありがたいけど…やっぱり聞いた時はやりたくないなって思った》
樹【じゃいいんじゃん？断っても】
《なんでそんな簡単に言えるの？》
樹【だってやりたくないから悩んでるんでしょ？】
《でも…》
樹【無理でしょ】
《なんでよ》
樹【だってAが楽しめないのにそんな仕事うまくいくわけないじゃん。みんなAの笑顔が好きなのにAが笑えない仕事しても意味ないと思うけど】
《樹…》
樹【だいたいその仕事断ったくらいでAはダメになったりなんかしないしょ？つかAのヌードみるなんて俺許さねぇ】
《だからセミね？そこ大事なの。それに誰に怒ってんの？》
樹【写真とるやつもみるやつもみんな】
そういうとさっきまでのAはいなくて俺の好きなAの笑顔で
《ありがと。樹と話せてなんかすっきりした》
樹【それはよかったけど、どうすんの？】
《やらない。樹の言う通り本物の笑顔を届けたいから。私がやりたいって思う時まで待ってもらう》
樹【できればずっとその時がこないでほしいんだけど… 】
《え？なに？》
樹【なんでもねぇ。まぁ解決したなら良かった。もう遅いから寝よう】
《ありがと。私帰るね》
樹【何言ってんの？今日は泊まってけって】
《何も持ってきてないし》
樹【俺の貸すから】
そう言ってAの足を引き留めた。
《樹〜シャワーと着替えありがと》
樹【おう。じゃ先寝てな、俺もシャワー浴びたらソファーで寝るから】
《ありがと、ごめんね。おやすみなさい》
樹【おやすみ…】
あんなに疲れてたのに横になっても寝付けないのは隣の部屋にAがいるからだろうか。
あー。ほんとは隣に入り込んで一緒に寝てぇ。
今日もいい奴で終わっちゃうのか？
色々考え出したらますます寝れなくなって１人でうろたえ続けていた。
この時は知らなかったから
早く寝て朝になれば最高の目覚めが待ってる事を…
ーー
《樹、樹さ〜ん、じゅった〜ん》
《樹ってば〜》
《ねぇ起きないと抱きついちゃうよ？》
《もう！ほんとに抱きつくからね？》
《おりゃ〜》
樹【うわっ。びっくりした〜】
《やっと起きた！おはよう、樹》
樹【A…】
《昨日はありがと。さぁ今日も１日頑張ろう？》
最高の１日の始まり。
こんな朝が待っているならもうしばらくいい奴止まりでも悪くねぇかもな…
end
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作者名：ぽぽちゃん６ | 作成日時：2020年10月17日 12時
