【松村北斗サイド２】 ページ18
北【はい。ついた、ここでしょ？】
《そう！ここだ〜♪ありがと》
北【じゃ俺は…】
《え、帰ちゃうの？》
北【あー。でも…】
《少しだから！付き合ってよ》
なんて照れているだけの俺の腕を強引に引っ張ってくれて助かる。
色とりどりの服にAの可愛い表情に俺の目は忙しい。
《あーみて！これ北斗好きそう》
俺の好みをよくわかってくれてて
《北斗どっちがいい？》
北【こっち】
《だよね〜》
感性も合う事が心地いい。
《北斗！これメンズだけど可愛いよね？》
北【これ俺ほしかったやつだ！再入荷したんだ】
《そうなの？じゃ買いだよ！》
北【でもAの方が似合うかも】
《いや、北斗がほしかったやつなんだし北斗が買うべきだよ》
北【じゃお揃いにする？】
《え？》
北【冗談。でもなんかまじでAの方が似合いそうだから今回は譲るよ】
《ほんとにいいの？》
北【こんな野郎が着るよりAに来てもらった方がこの服も喜ぶぞ】
《なにそれ〜》
北【ほら買っておいで】
《じゃ…お言葉に甘えて…ありがと北斗》
こうして楽しいAとの買い物の時間は終わった。
《今日は助かりました。
１人で来るより一緒に来た方が楽しかったしありがと》
北【それはよかった。もう知らないとこ１人で出掛けんなよ】
《もう迷惑かけないよ？》
北【そうじゃなくて１人は心配】
《なにそれ過保護ね》
なんて笑う表情がいとおしくて
あーたまんねぇなって思ってしまう。
北【じゃまたな】
これから仕事のAに別れを告げた時
《北斗！これお礼ね》
とさっきの店の袋を取り出す。
北【これはAに譲った服だろ】
《大丈夫、私の分も買ったから》
北【は！？】
《お揃いでいいんでしょ？》
北【あれは冗談って】
《いやなの？》
北【照れるわ】
《今度みんなに見せようね、お揃コーデ》
なんてお茶目な顔してるAは
本気なのか冗談なのか分からないけど
北【いつかな】
なんて精一杯の言葉を振り絞った。
北【でもありがと。まじ嬉しい】
《そんなに喜んでくれるのはお揃いだから？それともその服がほしかったから？》
北【教えねぇ】
《ふふっ。北斗可愛い》
北【なんでだよ】
教えてやらねぇよ。
こんなにドキドキしてるなんて…。
そのいつかを俺はずっと期待してるなんて…。
end
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作者名：ぽぽちゃん６ | 作成日時：2020年10月17日 12時
