北斗先輩と私が恋をするまでのお話 (ページ31)

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次の日
先輩とここで過ごす最後の日
やっぱり最後なんて寂しい。
ふと窓の外に目をやると
体育館裏には▲▲と元カレＡ君がいた。
２人はキスをしている。
あの２人付き合いだしたの？
…私と別れる前からできていたのか…
だからＡ君の事私が話す前に▲▲はいつも知ってたの？
もうＡ君の事なんて考えたくないのに。
ここからそっちが見えることを知ってるはずなのに見せつけてるみたいで気持ち悪い。
あの日の記憶が甦って唇を強く擦る。
どうしてこんな大切な日に大切な場所の思い出を汚すの？
先輩と一緒にいれる日々はＡ君との出来事は忘れられたのに。
もう大丈夫だと思っていたのに。
一気にフラッシュバックする。
先輩と過ごせなくなったら又思いだして苦しまなきゃいけないのかな？

北斗先輩【どうした？そんな強く擦ったら腫れるよ？】
そう言って私の唇をスッとなでる。

A【北斗先輩…謹慎最後にお願いがあるんですけど】

北斗先輩【どうした？】

A【私とキスしてください…】

北斗先輩【冗談はやめろよ。】

A【お願い…】

私の顔を見て冗談で言ってないって察してくれたのか

北斗先輩【Aも他の女子と同じなの？
キスしたらもう友達じゃいられない。
キスしたのに友達なんておかしいよね？
Aは俺と一緒にいたくないの？】

そう言った先輩の顔は悲しそうだった。
北斗先輩も窓の外の光景を見てとっさに大きな手で私に目隠しをしてくれた。

北斗先輩【あんなのほっとけよ。俺がいるだろ。キスしなくてもあんなやつの事忘れさせてやるよ】

A【私あの日あの人にキスされた。今じゃ大嫌いな人にキスされた…先輩と一緒にいれてそんな事忘れようと思えてた。でもやっぱりあの人にキスされたままじゃ辛いよ…】

北斗先輩【俺とキスしたら苦しくなくなる？】

A【ずっとあの人の事で縛られていかなきゃいけないのは嫌だ。私の高校生活で最初で最後にキスした人だと思うのも嫌だ。
あいつの記憶を消したい。】

そう言うと先輩は
【キスしたら俺はAと友達をやめるけどいい？Aがそれでもいいなら俺はAの中のあいつの記憶を消すよ？】

そう言って私にゆっくり近づいてきて先輩の唇が私の唇に触れた。

北斗先輩【これで最後にキスしたのは俺だよ？
あんなやつよりマシでしょ？もうあんなやつの為に苦しまないでね。友達でいてあげなくてごめんね、バイバイ】
そうして北斗先輩と最後の日が終わった。