恋の始まり (ページ2)

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配信番組である「恋の始まり」

ざっくり説明すれば、2泊3日の旅の中で好きな人を見つけ最終日に告白するっていうやつらしい。

初対面でいきなり旅行て。

しかもそんな簡単に好きな人なんかできるわけないやん。

てかほんっまこのクソ姉貴。

おせっかいにも程があるやろ。

赤「余計なことすんなや！！」

姉「ええやん！いい加減彼女の1人や2人作れ！」

赤「そんな簡単に作れるんやったら作っとるわ！！」

姉「やからこの心優しい姉が大毅のために応募してあげたんや。感謝しいや？」

何が心優しい姉や。誰が感謝するか。

余計なお世話やっちゅうねん。

姉「高校ラスト1年くらい、青春してもええんちゃう？」

赤「青春... 」

姉「お、参加する気になった？」

赤「うっさいな。ほんま黙って？」

青春と言えるほど学生生活を謳歌しきれてない。

あれが面白かった！楽しかった！って思い出せるほどの思い出がないのは事実。

彼女も今までできたことないし。

でも配信って顔映るってことやんな？

学校の人達に馬鹿にされたらどうしよ。

告白して振られたら絶対いじられるやん。

その前に2泊3日で好きな人なんかできるん？

姉「大毅、何もそんな難しく考えんでええやん」

赤「やって... 」

姉「番組の趣旨はカップル成立かもしれん。でも好きな人なんて無理に作るもんやないし、男友達作る〜って軽い感覚で行ってきたら？」

そっか、無理に好きな人作らんでもええんか。

一目惚れすればそれはそれで頑張ればいいんやし。

高校ラスト1年。

思い出作りとして参加してもええかな。

姉ちゃんが言うにはかなり人気の番組らしく、倍率高い中でまさかの俺が当選。

これも何かの縁や、いいことあるかもよ？って。

その夜、俺は届いたメールに返信をした。