恋の始まりは突然に ページ6
桃side
ある日の撮影で白衣と聴診器をもらったしげ。
とても気に入ったのか楽屋に戻った後もずっと遊んでいる。
桃「 そんな楽しい？」
赤「 おん、むっちゃ楽しい 」
俺の質問に笑顔で答えるしげが可愛くて、自然と笑みがこぼれてしまう。
聴診器で遊ぶしげを眺めていると何か思いついたのか小瀧、と声が掛かる。
桃「 どしたん？」
赤「なぁ、病院ごっこしたい。俺が先生やるから小瀧患者役して！！」
桃「 はぁ！？まぁ俺らだけやからええけど... 」
お願い！！と、お得意の上目遣いで訴えかけてくるしげ。
幸いにも楽屋には俺らだけで、少しだけならとしぶしぶ了承した。
俺の返事を聞いて医者になれるのが嬉しいのか、誰が見ても分かるくらいテンションが上がる。
そんな彼を見て何もかも諦めた俺は大人しく患者となり彼の指示に従うこととした。
赤「 え〜、初めまして、小瀧望さんですね。今日はどういった症状が？」
桃「 そうですね... 」
どんな症状にするか考えながらしげの顔を見つめていた俺はあることを思いついた。
そうだ、しげをからかおう。
そう決めた俺はある症状を訴える。
桃「 なんか最近心臓が凄くドキドキするんですよね 」
赤「 ドキドキですか？ん〜、その症状はどういうときに多いですか？」
よし、きた！
狙い通りの質問に考えていたセリフを続ける。
桃「 先生を見るときです 」
赤「 ...え？」
俺の言葉を聞いたしげが一瞬固まる。
そこに追い討ちをかけるように俺は言葉を続ける。
桃「 重岡先生を見ると心臓がドキドキするんです。どうしてか他の人を見てもドキドキしなくて... 」
赤「 あ、えっと、」
桃「 これって何の病気ですか？先生なら分かりますよね？あ、先生も同じ病気だったりして！」
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作者名：ぽぽ | 作成日時：2022年12月17日 22時
