将来の約束 ページ34
桃side
桃「 大毅、ほんまに行くん？」
赤｢ はぁ？まだ言う？｣
そう言い顔をしかめるのはスーツを着た恋人。
高校の友達が結婚したらしい。
それで披露宴に招待されたから行くって。
おめでたいことやから是非とも行ってほしい。
行く分には構わん、構わんけど...
赤「 何がそんなに嫌なん？前から気になっとったけどさ 」
桃「 いや...別に嫌というか... 」
赤「 んぁぁぁ！もう！ハッキリしろや！」
俺の態度に明らかにイライラしてる大毅。
俺のしょうもない不安を言ってもいいのか。
言って幻滅されたらどうしよう。
嫌われたらどうしよう。
マイナスな感情ばかりが俺を支配する。
でもここで言わなきゃ、いずれまた言わないといけない場面になるかもしれないし。
桃「 披露宴、女の人もおるやろ？新婦側とか... 」
赤「 ...もしかして俺がそこで浮気でもしそうで怖いって？」
桃「 っ、ちゃう！ちゃうねん 」
赤「 じゃあ何？」
桃「 女の人と付き合えばよかったとか、このままじゃ幸せになれないとか思っちゃったらどうしようって... 」
ずっと思ってた、もしかして普通の恋愛がしたいんじゃないかって。
本当は俺じゃなくて、男じゃなくて女性と付き合って結婚したいんじゃないかって。
結婚式、披露宴に行くことでその気持ちが確定して別れを告げられそうで。
そうなるのが怖くて怖くて仕方なかった。
大毅を信じてないわけやない。
自慢の彼氏やって言ってくれる。
でも心のどこかで不安が少しずつ募っていって。
赤「 望、目閉じて 」
桃「 え？」
1人で考え込んでた俺に痺れを切らしたのか。
大毅に言われた通り、目を閉じる。
なに、なにされるん。
怖くて、ギュッと目を閉じれば口に何かが触れた。
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作者名：ぽぽ | 作成日時：2022年12月17日 22時
