イヤーカフ２ (ページ50)

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思い返せばいつも私のそばにいてくれた

どんな時でもずっと、
ずっと私を支えてくれた

ずっと私の隣にいてくれた

今回の件も含めて
私が離そうとしたもの全てを

「諦めるな」って繋ぎ合わせてくれて

『でも、私本当に海斗の事…』

海斗「うん、俺も好きだよ、今でもずっと」

『じゃあ…』

海斗「……今Aは、誰を思って涙を流してるの？」

私は誰を思って涙を流しているのか

海斗のその問いが
答えを見つけたくなくて、避けていた私の本心を
見透かされた気がした

『…ごめん』

堰を切ったように溢れ出して
止まらない涙を両手で必死に拭えば

海斗「謝らないでよ、…傷付くよ笑」

そう言って私の腕を掴んだ

私の涙を拭おうと伸ばした指先は
触れる寸前で動きを止めて

海斗「…これももう、俺の役目じゃないね」

伸ばした腕をスッと下ろして話を続ける

海斗「ずっと謝りたかった」

海斗「あの時、ちゃんと話さなかったから、
　ずっと苦しい思いさせてたよね、ほんとごめん」

海斗のその言葉に
私は必死に首を横に振る

海斗「俺はずっとAが好きだし
　 ……これからも大切な人って事は変わらないよ」

海斗「…恋愛とかじゃなくて、人としてって言うか、
　何て言葉にしたらいいかわからないんだけど
　 ……俺にとって一生特別な存在」

海斗は少し詰まりながらも
彼自身の言葉で彼自身の想いを私へ伝えてくれた

海斗「Aと出会った日からずっと、毎日幸せだった」

海斗「…こんな俺と付き合ってくれてありがとう」

2年越しに聞いた、海斗の気持ちに
余計涙が止まらなくなった

今日までの海斗の行動の全てが
私のためを思ってくれていて

私が苦しいと感じていた2年間は

私が私として生きるために海斗がくれた時間で

海斗は私に
人を思う気持ちを教えてくれた大切な人

暗かった私の未来を照らしてくれて
何もわからなかった私の手を引いてくれた

そして、そんな私の隣を一緒に歩いてくれたのは____