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「…っと待って!」


焦った様子で私の肩を優しく掴んで引き離して



「これ以上はダメ」



そう言って私の手を握って引っ張って
ソファに連れて行こうとした



無理やり足を止めて



「A…?」



『…私もう平気だよ』



海斗くんはきっと私の過去のことも考えて
今までずっと我慢してくれてたんだろうな




思い出せば今でも苦しくなる記憶だけど



海斗くんが私に触れるたびに
浄化されてくようなそんな感覚で



「…本当に無理してない?」



私の顔を覗き込むその目は
少し揺らいで、でも熱を帯びていて



静かに頷けば私の腰を引き寄せて
唇を重ねた







私の手を引いてベッドに優しく押し倒す



「…わかんない事だらけだけど、全力で優しくするから」



いつもの優しい海斗くんの表情ではないけど


その言葉からありったけの優しさを感じて




すごく愛おしくなって




私を組み敷く海斗くんの頬に触れた



その手は簡単に絡め取られて
器用に私の素肌に触れた



「つめたっ…」


「あ、ごめん」



2人で顔を見合って
雰囲気も台無しのその会話に笑いあって


「…慣れてね」


海斗くんはそう言ってもう一度触れた








「…つらくない?」


「ん、わかん…なっ、」


「ゆっくり…するから」



私を見下ろす海斗くんの方が辛そうな顔をしてるのに
それでも優しくガラスを扱うみたいに丁寧に触れてくれて


その夜は海斗くんからの沢山の愛に溺れた









目が覚めれば


隣ですやすや眠る海斗くんの顔があって


カーテンの隙間から差し込む明るい光が
キラキラ輝いて見えた


狭いベッドで落ちないように
くっつきながら寝てる海斗くんの


鼻をつまんでみれば
少し顔を歪ませて唸ってる


基本的に朝は大っ嫌いなのに


今は幸せな気持ちでいっぱいで


海斗くんへの好きが沢山溢れて
頭を撫でたら顔をしかめて目を開けた


朝特有の低く掠れた声で


「…はよ」


『おはよ』


「…身体大丈夫?」



『大丈夫だよ』


そういえば少し笑って


「よかった」


って私の頭を撫でた


「なんか、幸せすぎてばち当たりそう…笑」


それだけ言って寝ちゃった
海斗くんの胸に顔をうずめて
私ももう一度目を閉じた

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作品ジャンル:タレント
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ゆっきー - 切なくてめっちゃ好きです!松倉くんいい感じにミステリアスでかっこいい!好き!!(笑)更新楽しみにしてます! (2021年12月29日 2時) (レス) id: 90724bbd28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽぽちゃ | 作成日時:2021年9月6日 4時

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