イヤーカフ２ (ページ21)

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「はい、あとは自分で確認しな」

そう言って席を立って私に座れと促す

どんどん早くなる心拍数
不甲斐なく震える手でマウスを握って
下にスクロールする

「合格じゃん笑」

『…え、ほんと？』

「ん、おめでとう」

海人の声が聞こえる前に私の視界は滲んでいて

「ちょ…よく泣くな、Aは笑」

近くにあったティッシュを持ってきて私に渡してくれて

「報告しなくていいの？」

『する、ありがとう』

急いで携帯で連絡を入れた

A合格したよ!

するとすぐ既読がついてかかってくる電話

『もしも…』

「受かったってほんと？！」

『うん、無事合格したよ』

「…おめでとう、まっじでおめでとう」

『…ありがとう』

そう言うと電話の向こうで少し鼻を啜る音が聞こえて

「海斗、もしかして泣いてる？」

『だって俺、めっちゃ緊張してて…』

『ねぇ、私より泣かないでよ笑』

「本当よく頑張ったね、お疲れ様」

『海斗もありがとう、ずっと支えてくれて』

「…ねぇ」

『ん？』

「今めちゃくちゃ会いたい」

海人は全て察して

「ちゃんと報告してきな笑」

って笑顔で私に言った

走って学校から出てスタジオに向かう途中で
海斗に会って

「A！」

私の名前を呼んでギュッと抱きしめた

背負ったギターのせいで後ろに回せなくて
行き場を無くした私の両手

「一気に緊張解けた笑」

耳元で笑う海斗の頭を撫でれば

「なんで俺が撫でられてんの？笑」

って私の頭を撫でた

「改めて本当におめでとう」

『…ありがとう！』