検索窓
今日:20 hit、昨日:6 hit、合計:103,890 hit

35 ページ35

「あそこでこう言う場面がさ!」


「そうそう!そこ良かったよね!」



最初は躊躇ってた一緒に帰る行為も



話していくうちに慣れて



2人で小説の話をしながら帰る



なんとなく一緒に帰ってるけど



「松倉海斗くん、あの…」



本当に同じ道?



そう聞く前に遮られる



「ねぇいつまでフルネームなの?笑」



逆に恥ずいって少し照れて笑ってて



「あ、ごめん」


「海斗でいいよ、Aちゃん」


「…え?」


「え?やだった?」



いきなり名前で呼ばれて固まる


私の反応に焦って悩んでる彼に



「嫌じゃないよ、びっくりしただけ」



そう言えば、安心した顔をして笑った



「名前知っててくれたんだ」



小さくつぶやいたその声は聞こえてたみたいで



「知ってるよ、自己紹介の時から可愛い名前だなって思ってたし」



さらっとそんなことを言う



いきなりの爆弾投下に赤くなる顔に



気づいた彼が



「そんな赤くすんなよ、伝染る」



そう言ってほんのり頬を赤くした



なんだか妙に甘酸っぱい空気が流れる空間に



耐えきれなくなって私から切り出す



「海斗…くん、ここでいいよ」



「え?でもここ…」



「だってここから戻るでしょ?」



そう言うと



「あ、もしかしてバレてた?」



俺嘘苦手なんだよねって頭を掻く



「うん、ごめんね、気づいてたのにこんな所まで。
わざわざありがとう」



そう言って帰ろうとした時



「ちょっと待って」



呼び止められて振り向けば



「連絡先、交換しない?」



少し俯いた海斗くんがそう言った



私が小さく頷けば



「…まじ?!やった!」



って目尻に皺を寄せて笑った


「ありがとう」


「こちらこそ、ありがとう」


「じゃあ気をつけて帰ってね!」


そう言って来た道を戻ってく海斗くんを見送って


私も歩き始める


携帯を見れば新しい友達の欄に


Kaitoの文字


その日の帰り道はいつもより短い気がした




家に着いてしばらくしたら


携帯に表示される新着メッセージ


Kaitoちゃんと帰れた?

A帰れたよ、ありがとう!

Kaitoよかった!

Kaitoこちらこそありがとね!


会話を終えて閉じた携帯がまたすぐに震えて


Kaitoよかったらおすすめの小説教えて!


海斗くんがくれた話題に返すために


本棚を漁る


「あ、これ」


手に取った一冊の本の題名を



携帯に打って送信ボタンを押した

36→←34



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
408人がお気に入り
設定タグ:TravisJapan , 中村海人 , 松倉海斗   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽぽちゃ | 作成日時:2021年8月31日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。