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あれから数日経った頃



小説を読み終えた私は



それはもうすごく、すごく感動して



誰かに話したくてたまらなかった



「人多いな」



密かに人気者らしい彼と




クラスメイトがいるこの教室で




2人で話すのはなんだか気が引けて



すぐ後ろの席なのに



話しかけられずに時間が過ぎてった




「ん、…あれ?」



いつのまにか眠っていたらしく



目を覚ませば周りは静かで



教室の電気は消されてた



机の上には6時間目の授業の



教科書とノートが広がってて



「あの時寝ちゃったんだ」



あの先生、喋るの遅いから眠くなるんだよな〜



そんなこと思いながら机に教材をしまおうと



少し椅子を後ろに引くと



何かにぶつかる感覚



「え?」



びっくりして振り向けば



さっきの私と同じように寝てる彼がいて



片腕を伸ばして顔を乗っけて



気持ち良さそうに寝てた



起こさないように静かに教材をしまおうとしたけど




さっきの衝撃の時差で目を覚ましたみたいで




「よく寝た〜」




って声が後ろから聞こえる




小説の事話したいと思ってたけど




男の子と2人きりという空間に慣れてなくて




葛藤してれば後ろから肩を叩かれて



過剰に反応して上がる肩



「あ、ごめん、嫌だった?」



振り向けば心配そうに私を見た



「…大丈夫」



「そっか、嫌だったら言ってね」



触れないように気をつけるから



そう言って両手を上げた



ちょっと変わってる人なのかな?



なんて思ってたら




「で、小説、読み終わった?」




ワクワクした顔で私に聞いた



「…うん!」



「まじ?!どうだった?!」



「すごい面白かった…!」



「だよね!俺好きなところがあってさ…
 

 ってかこのあとなんか用事ある?」



いきなり支離滅裂なこと言い始めた彼に



「ない、けど」



と素直に答えると



「じゃあ一緒に帰ろ!感想聞かせて!」



そう言って椅子を片付けてギターを背負う




「…一緒に帰る?」




いきなりの展開に理解できなくて



思ってたことが口に出る



「あ、そっか、急だし無神経すぎるよね」



さっきまで帰る気満々でギターを背負った彼が



少し悲しそうな顔でギターを置こうとした




「えっと、いや、ではなくて」


「…ほんと?」



なんで承諾したのかは自分でもわからなかった



取り巻く空気感が心地よくて…?



そんなこと考えてる間に



彼と私は教室を後にした

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設定タグ:TravisJapan , 中村海人 , 松倉海斗   
作品ジャンル:タレント
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作者名:ぽぽちゃ | 作成日時:2021年8月31日 17時

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