阿部が恋したのはSixTONESの紅一点 (ページ46)

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1番のファンはどこにページ46

目黒｢Aー大丈夫？｣

『大丈夫だけど…めめペース早いよ』

目黒｢俺は今気分がいい｣

『だろうね？阿部くん大丈夫？』

横を見ると、顔を伏せて寝ている阿部くんの姿。

目黒｢阿部くんはいつもの状態だから大丈夫｣

『可哀想…ヤバくなったら康二くん呼ぶからね』

目黒｢俺はそこまでまだ酔ってない｣

『はいはい』

適当な返事をしながらお酒を飲み続けると、ふと隣で顔を赤くして寝ている阿部くんを見る。

目黒｢どうしたの？｣

『さっき1番のファンって言ってくれたじゃん阿部くん』

目黒｢あぁ、言ってたね｣

『…昔さ。1人で事務所のスタジオで自主練してた時にトイレから戻ってきたら、飲み物と付箋が置いてあったんだよね…私へのメッセージ書いてあってさ、君の1番のファンよりって書いてあったの』

目黒｢へぇ1番のファンか。その後そのメッセージの人とは？｣

『それだけ。その人が誰かも知らない』

目黒｢実は阿部くんだったりして｣

一瞬ドキッとするがそんなはずがない。

『ありえないよ。だって5年前の話だもん』

目黒｢5年前ね…。Aは今その人が目の前に現れたらどうする？｣

『どうするって…ありがとうって伝えるかな。今でも、その時の付箋残してあるんだよね。辛い時に見て元気もらったりするんだよね』

目黒｢宝物か｣

『そうだね。宝物…その人に会うって考えたこと無かったから会ったらどうするんだろう』

考えたこともなかった今になって手紙の主に会うことを。

当時は会いたいって気持ちはあったかもしれないが、どうやって探したらいいかもわからずに、結局5年もの月日がたっていた。

目黒｢ちょっとその人に会いたくなった？｣

『…ちょっとだけ。でも、その人が今も私の事応援してくれてるかもわからないから。』

目黒｢俺は、今もその人はAの事応援してると思うな。だって、Aの1番のファンなんだから｣

『それだったらすごい嬉しいな…ちょっとトイレ行ってくるね』

立ち上がり、少しふわふわした気持ちでトイレへと向かった。

もし、その人に会えたなら私は一体どうするのだろうか。