阿部が恋したのはSixTONESの紅一点 (ページ43)

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俺が1番のファンになるよページ43

目の前に座るAちゃんの目からは大粒の涙が零れ落ち『怖かった』と、小さな声で一言呟いた。

『本当は、みんなに嫌われてるんじゃないかって…嫌われてたらどうしようって不安で怖かった…』

目の前で静かに涙を流すAちゃんを見てぎゅっと胸の奥が締め付けられる。

どうして、そんなになるまで1人で傷ついて抱え込んでしまうのか。

｢誰もそんなこと思ってないよ。目黒も俺も。じゃなきゃ、目黒が心配して引き止めたりしない｣

『…』

｢…2人だけじゃないよ。樹だって髙地だって慎太郎だってSixTONESもSnowManもみんなAちゃんの事嫌ってたりしてない。むしろ、みんなAちゃんのこと心配してるんだよ｣

『…』

俯いたまま動かないAちゃん。

｢俺がみんなの声代弁しても響かないか…少なくとも、俺はAちゃんのこと嫌ってない。むしろAちゃんのことが好きだよ。もし、Aちゃん自身がファンがいないとか思ってるんだったら俺がAちゃんの1番のファンになる｣

『…1番のファン？』

｢そう。1番のファン。ずっとAちゃんのことを応援し続ける。俺のために笑って欲しいし元気を与えて欲しい。だから、そんな顔しないで。辛い時は俺が全部受け止めるから｣

目黒｢俺もAの事好きだよ。居て楽しいし、大切な友達の1人。それにみんなもAの事嫌ってないよ｣

目黒はテーブルに自分のスマホを出すと、そこには田中樹と表示されている通話画面が。

スピーカーのボタンを押すと電話の向こうからの声が聞こえてきた。