今会いたくない奴と遭遇した ページ40
エレベーターホールに到着し誰もいない場所で1人、エレベーターを待っている間にも、カバンの中に放り込んだスマホを取り出して画面を見ていると、エレベーターが到着を知らせる音が鳴る。
無意識に端に避け、中から出てくる人に道を譲りエレベーターに乗り込むと、めめが乗っていた。
目黒｢あ、Aじゃん｣
慌てて、スマホをカバンの中にしまう。
『めめ。お疲れ』
目黒｢お疲れ。何どうしたの？｣
『なんでもない。ちょっと疲れたから帰るの』
目黒｢なんか、辛そうな顔してるけど｣
『それは気のせい』
心配な顔をしてるめめに向かって元気なことをアピールする。
だって、私が傷ついてることがめめにバレたらみんなにバレてしまうから。
それに、私のことでみんなに心配かけたくない。
めめと2人だけの空間に、少し気まづい気持ちになりながら早く1階へ着けばいいのにと思っていた。
目黒｢…Aがスマホいじってるって珍しいよね｣
『私だって連絡とったりするよ人と』
目黒｢何見てたの？｣
『だから、連絡とってただけだよ』
目黒｢その割には指動いてなかったよ。エレベーターに乗り込むまでの間じーっと画面を見てた｣
『…ほっといてよ。関係ないでしょ。私が何見ようが』
ズカズカと私のテリトリーに入ってくる、めめに苛立ち適当にあしらう。
目黒｢なに隠してるの？誰にも言えないことなの？｣
『めめ、めんどくさい』
一向に引こうとしないめめに冷たい言葉を返す。
すると、同時にエレベーターが開き無視してタクシー乗り場に向かう。
目黒｢A待って｣
『うるさいな。帰るんだからほっといてよ疲れてるの！』
めめに対しての八つ当たりだってわかってる。
でも、今はこうやって突き放さないといけない。
だって、
目黒｢泣くくらい疲れてるなら仕事減らしなよ｣
『…違う。これは、めめがしつこいから…』
涙が溢れてくるんだもん。
目黒｢Aがエゴサなんて似合わないことしてるからだよ｣
『…人の画面見るなよ』
目黒｢見えちゃったから。ごめんね。お詫びにご飯食べに行こ｣
『やだ。2人では行かない』
目黒｢はぁ、だるいな｣
『じゃ、帰ればいいじゃん。別に構ってなんて言ってない！』
目黒｢そんなんで帰せるわけないじゃん…今誰か呼ぶから待ってろよ｣
あともう少しでタクシーに乗れるのにめめに、腕を掴まれて動けない。
暴れても無駄だと思い私は大人しくその場に留まった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2328人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽぽ
| 作成日時：2021年6月8日 17時
