阿部が恋したのはSixTONESの紅一点 (ページ39)

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闇への1歩ページ39

髙地｢A？おーい！A！｣

『え？ごめん。なに？』

髙地｢みんなでこれからメシ食べに行こって話。大丈夫？｣

『ごめん。ぼーっとしてた。今日はこの後ちょっと予定あるからパス』

田中｢なんだよ。最近Aが構ってくれなくて寂しんだけど｣

『はいはい、ごめんね』

田中｢うわー。出たよ反抗期｣

わいわい賑やかな楽屋。

松村｢じゃあねA｣

ジェシー｢おつかれ｣

京本｢またね｣

森本｢無理すんなよ｣

『はいはい。またねー』

楽屋から出ていくみんなを見送り1人になった部屋。

『…はぁ』

スマホをいじり、目に映るのは私に対しての冷たい言葉の数々。

こんなこと調べても意味ないってわかっているのに見てしまう。

1歩また1歩とどす黒い水の中に自ら足を踏み入れて行く。

底の見えない、水の中どこまで深いのかも分からないまま。

スタッフ｢あ、すみません｣

楽屋に入ってきた、スタッフさんに気が付き我に返る。

『ごめんなさい。長居しちゃって今から出ます』

慌てて荷物をまとめてスタッフさんに挨拶をすると、テレビ局を出ようと出入口へ向かう。

その間も、頭の中はずっと残り続ける私に対しての冷たい言葉。

気にするべきなのか。気にしないべきなのか。

答えが出ないまま。

エレベーターホールへ向かう。